2009年12月02日

占い

人間とは、未来を知りたがる生き物です。

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人間は、おそらく生物の中で唯一「未来を予測することを希求する生き物」です。猫や犬に明日の心配はいりません。今食事にありつければそれで良いのです。そのことは人類に近い生物である猿でも同様でしょう。

古来人間は未来を予測する手段として、様々な「占い」を編み出してきました。天体の運行から未来を予測する「占星術」は、暦を作ったり天文学に発展していきました。占星術だけでは飽き足りなかった人間は、手相占いや血液型占い、夢占いと様々な手段を用いありとあらゆる手段で未来を知ろうと欲し続けました。
日本にも、明治時代に高島嘉右衛門という有名な占い師がおり、フランスで竣工後に日本への回航途中で行方不明になった巡洋艦「畝傍(うねび)」の行方を占い、「無事だ」と断言しましたが、結局畝傍はそのまま行方不明になり、あとで高島さんは「私が占った時点では無事だったのに…」と悔しがった、という逸話が残っています。

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その傾向が顕著になったのは、1970年代後半からです。この頃に経済学者ジョン・ガルブレイズ教授の著した「不確実性の時代」はベストセラーとなりました。「不確実性の時代に確実に言えること、それは「未来は不確実だ」ということだ」という名文に見られるように、この本の出版を境に人類の未来はますます混沌の度合を深めていきました。
そんな時代を背景に、数多くの占いが生まれました。いくつかご紹介します。

@新宿の母:新宿伊勢丹の横にテーブルを構え、主として九星や手相・姓名といった占いを駆使して訪れる人の将来を占う栗原さんというおばさんが主宰している。
他にも、銀座の母(=ズーズー弁でしゃべるが言ってることはすべて的中するらしい)、大泉の母(=説教占い師。お説教が得意)、原宿の母(=広島弁で占う。若者に人気)などがいます。

Aエレクトーン占い:小林さんというおじいさんが、エレクトーンを弾きながら歌を歌うことによって占う。ただし音楽は前衛音楽なので、全然メロディーになっていない。歌の方も、エレクトーンの伴奏とは無関係なことが多いが、要するにエレクトーンを弾くことでおじいさんに霊感が宿り、未来が見えてくる、という原理だった。

B鰯占い:顔を白塗りした巫女風のおばさんが、鰯を齧り、放り投げて、落下したときの姿で将来を占うというもの。古来、「鰯の頭も信心から」という諺に象徴される通り、鰯には霊力が宿っており、これによってかなり信憑性の高い未来が予測できたらしい。

Cキンタムア占い:占い師が、占いされる人(被験者)のキンタムアを握り(=従って被験者は男性に限定される)、その握り加減でその人の未来を占うというもの。激しい痛みを伴うらしい。

他にも様々な占いがありますが、ここでは割愛させて頂きます。

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2008年のサブプライムローン問題に端を発する金融危機以来、また占いが重用される時代になりました。今度はどんな新しい占い師が現れるのか、その未来予測は経済評論家よりも正確かどうか、等等興味は尽きません。

(本文と写真は関係ありません)

posted by シモン at 18:00| 東京 ☁| Comment(13) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんというタイミングの悪さ・・・。実は私は昨夜、占いをして結果がいずれも思わしくなく、絶望していたところだったのです。
相手との相性もあまりよくなく、自分も可処分財産が少なく、不孝な人生の上、長生きだけはするような結果となり激しく落ち込んでいます。
Posted by デハ at 2009年12月02日 19:05
デハ様、「占いなど当てにならない」ということがシモン様の主旨のように思えます。
Posted by ラー at 2009年12月02日 19:31
デハ様
占いでくよくよされないで下さい。
未来に向かって生きるためには胸を張っていかなければいけませんよ。
後ろを振り返ると後悔ばかりの人生の私にとって、占いは一種の「未来への後悔のネタ作り」みたいなところがあるので、全く信じないことにしております。
Posted by 無名X at 2009年12月02日 20:40
>「未来を予測することを希求する生き物」
元来人間も、猿から進化して日々の食事だけ気にしていた時代なら占いなど必要なかったはずです。安定した生活を送る為に集団で定住生活し、農耕という生産手段を開発した時に初めて、未来を予測する事が可能になり占いを覚えたと考えます。ただ、人間も占い任せではない地道な改善努力(農法の改良による生産性向上、医学の進歩による死亡率低下、工業生産による収益増)をして生活水準を向上させたのも事実です。
現代社会は日本国内だけでなく予測不能な世界中の政情不安や金融危機がほぼリアルタイムで日々の生活を左右する以上は占いが流行するのも無理はありませんが、それだけ個人の地道な努力だけでは将来への展望が開けない世の中という、何とも皮肉な結果です。
Posted by HB at 2009年12月02日 21:22
デハさん、占いで人生決めてはいけませんよ〜

私は天中殺ですが元気に生きてます(・ω・)
Posted by まろん at 2009年12月03日 09:07
占いにもいろいろあって、花占いや星座占いはロマンチックな思いを花や星に託したもの、下駄を投げて天気占いは遊び、エレクトーンや鰯投げはパフォーマンス芸、とさまざまですが、タロットカードやこっくりさんのようなおどろおどろしいものは如何にも信憑性を持たせようとするところがあざとい感じがします。
デハさんも、みなさんがおっしゃっているようにあまり気にやまないでください。天気予報と違って、根拠は皆無ですから。。
Posted by FYI at 2009年12月03日 10:28
デハさん
タイミングの悪い記事を書いてしまって申し訳ありません。常に読んだ人が不快にならないよう配慮する必要が欠けていたと反省しております。
みなさんもお書きのように、私もデハさんが占いの結果で絶望されたりしないことを望みます。

ラーさん
私の言葉を代弁してくださって、有難うございます。その通りです。

無名Xさん
私も、過去を振り返ると後悔ばかりです。でも今考えても仕方ないですよね。

HBさん
未来に対する人間のアプローチは二通りあって、一つは地道に努力を積み重ねる手法、もう一つがショートカットで未来を得ようとする方法で、占いが後者なんだということがHBさんの解説でよくわかりました。確かに現代は「個人の地道な努力だけでは将来への展望が開けない世の中」で歯噛みする思いです。

まろんさん
天中殺!ですか。一時期この言葉をよく聞きました。ご自愛ください。

FYIさん
そうですね、占いの殆んどは遊びやロマンやエンターテイメントですよね。そういった遊び心で付き合うのがちょうどよいと思います。
Posted by シモン at 2009年12月03日 19:57
300年続いた家を終らせたくないのに、世の中は辛いことばかりです。私よりずっと劣った人間がちゃんと血を残しているのに、わたしは世の女性から見ると魅力が無く、淘汰されるべきダメな存在としか思えません。
 異論もあるとは思いますが、私は生物の根本は「捕食」と「種の保存」にあると確信しています。「捕食」に失敗すると、その固体の死を意味し、「種の保存」に失敗すると、その種ないし個体群の死滅に繋がるのです。
 だから、生き物である以上、毎日食べて、子供を最低1人は作らないとならないのですが、貧乏人や犯罪者や体の悪い人でも作れて、私にはどうしても作れません。
占いに頼りたくもなるものです。
何故私はこんなに不幸なのでしょうか。
Posted by デハ at 2009年12月03日 21:58
天中殺、長島監督が流行らせた記憶があります
Posted by デハ at 2009年12月03日 22:30
デハ様、絶望してはいけません。生物で絶望する生き物は人間だけです。生物の本能からするとやってはいけない行動原理なんだと思います。

天中殺は長島茂雄が発祥元でしたか。
長島の現役時代、名二塁手だった土井正三が今年亡くなりましたね。ヤクルトの武上、大杉なんて面々も既にこの世にいないんですね。寂しい限りです。
Posted by A2Z at 2009年12月03日 22:49
デハさん、そんなに考え込まないでください。読んでいる私まで悲しくなってしまいます(T_T)
ところでデハさんがされた占いって何占いですか。まさかキンタムラ占いではないですよね?
Posted by まろん at 2009年12月04日 09:29
金田ラム占いというのは初めて聞きました。
今日は上司にも諦めたほうが精神衛生上良いと言われ落ち込んでいます。
Posted by デハ at 2009年12月04日 22:51
デハ様のような人が落ち込まなければならない世の中は間違ってます。
かく言う私もいつも不満と不安の毎日です。

どうか落ち込まないで下さい。

お願いします。
Posted by ラー at 2009年12月04日 23:26
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