2011年02月07日

口裂け女

80年代直前、1979年に流布した噂話です。

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風邪やインフルエンザの予防、それに花粉症対策ということで、街にはマスクをしている人が大勢いますね。かくいう私もその一人で、通勤途上はいつも使い捨てマスクをして帰宅するとうがいをしています。
このマスク姿を見ると思い出す都市伝説があります。それが「口裂け女」です。

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学校帰りの夕方。マスクをした若い女性が、向こうからやってきます。
「わたし、きれい?」
マスクで隠された部分以外の顔は、長い黒髪の美人なので、
「はい」
と答えると、女は
「これでも?」
と言いながらマスクを取ります。すると、口は耳元まで裂けていました・・・。

とまあこんな話です。

この話は瞬く間に全国に広がりました。
「僕も見た」「私も」
数々の目撃証言が口コミで流布していきます。
福島県郡山市などでは、子供たちがパニック状態に陥って学校から下校できなくなり、パトカーが出動する騒ぎになりました。

さらに「本物の」口裂け女まで現れました。
姫路市の当時25歳の若い女性が、イタズラ目的で口裂け女と同じ服装で包丁を持ってうろつき、銃刀法違反で逮捕されました。

口裂け女の「正体」も、様々に憶測されました。有名なところでは、「整形手術に失敗して精神異常になった女性」という説や、「キツネ、あるいは犬の霊にとり憑かれ、口が犬状になった」という説、「ニンジンをくわえていたので口が裂けているように見えた」説、単に大口だったという説、事故死したときに口を損傷した死人の霊という説、など様々の説があります。

出没地点も、「三軒茶屋」とか「三宮」「三鷹」といった、数字の「三」がつくところに多いとか、神社に寝泊りしているとか、墓石の置き場所に現れるとか、はたまた保健室の先生(=いつもマスクをしている)と入れ替わったとか、様々です。

こんな口裂け女にも、弱点はあります。「ポマード!」と叫ぶと、退散するのだそうです。その理由は、前述の整形手術の際、整形医が頭につけていたポマードの臭いがあまりに強烈で、つい顔を背けようとしたところ口が裂けてしまったからだそうです。

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実は「口裂け女」のルーツは、江戸時代に既にありました。平秩東の書いた怪談集「怪談老の杖」に、江戸近郊にキツネが化けた「口裂け女」が現れた、とあります。
70年代から80年代にかけて、口裂け女の他にも「人面犬」「人面魚」「トイレの花子さん」といった都市伝説が多く語られました。まだこの頃の日本には、冬の夕方にもなると街灯もなく真っ暗になってしまう通学路が多く残っていたことでしょう。
2011年の現代、口裂け女はともかく、「赤マント」を地で行くような「リアル誘拐犯」が全国に出没しています。今よりも、単なる都市伝説が流布していた80年頃の方が治安が良かったのだと思います。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 18:00| 東京 ☁| Comment(7) | TrackBack(0) | 事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うちの学校ではパトカーは来ませんでしたが、口裂け女ごっこが大流行しました。
Posted by デハ at 2011年02月07日 18:33
デハ様の近所ではパトカー来たんですよね・・・。
ちなみに私は口裂け女ならぬ「口先男」と揶揄されました(涙)
Posted by ラー at 2011年02月07日 18:47
デハさんコメントありがとうございます
「口裂け女ごっこ」ありましたね。マスクして「私きれい?」ってやる奴。
「人面犬ごっこ」とかは、できませんもんね。

ラーさんコメントありがとうございます。
私も家族からそう呼ばれています(苦笑
約束→ドタキャン→信頼失墜
この繰り返しです。
Posted by シモン at 2011年02月07日 19:20
マスクした女の子のことを口裂け女といって虐めたりもしました。
Posted by デハ at 2011年02月07日 19:39
郡山では、他に同時期「やや後)にうすいデパートでガンプラ買出し将棋倒し事件もありました。
誤解ですが、死人は出ていません。たしか、同様の事故で死人が出たのは松戸だったと思います。
Posted by デハ at 2011年02月07日 19:40
デハ様のおっしゃるとおり、松戸のダイエーで間違いありません。
私は松戸の住人ですので確かです。
Posted by 無名X at 2011年02月07日 19:46
松戸は「わらそう」がつぶれてからは一度も行っていませんね。
ちなみに元戸郵便局長は私の叔父でした。
Posted by デハ at 2011年02月07日 21:21
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