2011年03月03日

羽田沖日航350便墜落事故

82年2月9日、日航350便が羽田空港滑走路手前の海面に墜落しました。

gyakufunsya.JPG

羽田空港には数分間隔で旅客機が着陸します。お台場など、羽田空港を眺められるオフィスから見ていると、あたかも定められたレールの上を飛行機がルーチンワークのように次々に着陸していきます。

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82年2月9日午前8時半過ぎ。福岡発羽田行日航350便のDC8型機も、ごく普通に着陸コースの高度で進入してきました。
ところが、この機は滑走路手前300メートルの地点で急激に降下し、東京湾の海中に機首から墜落したのです。

この時、コクピットでは何が起こっていたのでしょうか。
高度200フィートまで自動操縦装置で順調に降下していた機の操縦桿を握るK機長は、突然操縦桿を前に押し込み、エンジンスロットルレバーをアイドル状態にしたのです。
副操縦士は、
「機長!やめてください」
と叫び、操縦桿を引き戻そうとしましたが、K機長はさらにスロットルレバーを逆噴射モードに押し込みました。その結果、急激に揚力を失った機は、失速し墜落したのです。
乗員乗客174人のうち24人が死亡し、150人が重軽傷を負ったこの事故は、幸い墜落地点が浅瀬だったため機体が沈没を免れたことと、湾内を航行中の漁船が救助活動を行ったため、全員死亡という最悪の事態には至りませんでした。

発生当初は謎であった事故原因も、K機長が数年前から精神分裂症の兆候があったこと、前日のフライトの際も意味不明な言動があったこと、さらに事故直後「ああ、やっちゃった」としゃべった後、真っ先に脱出していた等の異常な行動が報道で明らかにされ、この事故がK機長の「心身症」によって引き起こされた人為的な事件だったことが世間に知れ渡りました。
精神鑑定の結果、K機長は心神喪失状態にあったということで不起訴となり、会社側の管理責任も「心身症を見抜くことは出来なかった」ということで同じく不起訴処分になりました。24人もの死者を出した重大事件であるにもかかわらず、誰も刑事責任を問われることはありませんでした。

この事件をきっかけに、「心身症」と「逆噴射」という言葉は一躍流行語になり、マスコミはパロディとして使いました。
小林よしのり原作「逆噴射家族」は84年に映画化され、工藤夕貴のデビュー作となりました。
ビートたけしも、「機長!やめてください」や「逆噴射!」というセリフで笑いを取っていました。
学校でも、挙動のおかしい生徒を「機長」と呼んで馬鹿にすることが流行りました。
多くの死傷者が出た事故にもかかわらず、不謹慎な空気がメディアから漂っていたのです。

hou002.JPG

逆噴射の真相については、最近になって「当時の日航パイロットの間で、なるべく滑走路の手前に着陸させるゲームが流行っていて、K機長も滑走路の端ぎりぎりで着陸しようと逆噴射を効かせすぎたため墜落した」という話が伝わっています(真偽は不明)。
日本航空は、この3年後に更に重大な「日航123便墜落事故」を起こすことになります。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 18:00| 東京 ☀| Comment(8) | TrackBack(0) | 事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昔、東京にいたとき、k機長の入院している病院の前を通ったとき、地元の友達が「あれが機長の部屋だ!」と教えてくれましたが本当かどうかはわかりません。
 なお、そのM病院は世田谷区某○丁目ですが、その字には他に家がないため、住所がそこならそこの患者か住み込みの従業員ということがばれてしまいますね。
 それから、この事故で奇跡的に生き残った広島県の女子高生(当時)がのちに同性愛相手を殺害する事件を起こしたのも驚きました。週刊誌に、「被告が新聞に取り上げられたのは二回目である」と書いてあり分りました。
Posted by デハ at 2011年03月03日 21:03
DC8は、飛行状態でも逆噴射の動作が可能なためにこのような事故が起きました。 それ以降の機では、飛行中は逆噴射には出来ない設計に変わったはずです。
Posted by ラー at 2011年03月03日 21:51
これ
飛行機=日本
機長=ポッポとカイワレ
のことを暗に批判してませんか??

つか、
機長には定期健康診断がありますが、首相には何故ないんでしょうか??絶対不適格の診断が下ると思うんですけど??
Posted by とおりすがり at 2011年03月04日 11:59
〜K機長動静〜

(3/1)
東京・赤坂の日本料理店「口悦」。伸子夫人とともに民主党の馬淵広報委員長と食事

(3/2)
すき焼き店「岡半」で、同党の安住国対委員長、斎藤委員長代理ら国対メンバーと食事

(3/3)
東京・永田町の日本料理店「黒沢」。民主党の仙谷代表代行と食事

・・・。
Posted by A2Z at 2011年03月04日 18:46
「この料亭、高かったでしょ?」
(実は税金で食ってるとは言えない・・・)
Posted by 無名X at 2011年03月04日 19:01
この事故は同じ東京のホテルニュージャパン火災の翌日に起きた惨事でした。都心のホテルでの防火設備の不備と言う手抜きが事態を悪化させ33名が亡くなった火災であり、また火災後記者会見を開いた横井英樹の対応の仕方もあって、こちらはこちらで大問題となった翌日の墜落事故でした。
Posted by HB at 2011年03月05日 19:42
みなさんコメントありがとうございます。

デハさん
そのような事件があったことは存じませんでした。機長の病気が伝染したのでしょうか?

ラーさん
まあ飛行中に逆噴射ってありえないですからね。エアバスでは自動制御がデフォルトになりすぎて、操縦士が緊急の対応ができなくなったとも聞きます。

とおりすがりさん
よく私の意図が見抜けましたね!

A2Zさん
操縦そっちのけで食事ばかりですね。

無名Xさん
あのバナー広告は食傷気味です。

HBさん
そうです、ホテルニュージャパンの火災直後でした。ニュージャパンは火災後数ヶ月も焼けただれた姿が放置されて、永田町を通るたびによく目にしました。
Posted by シモン at 2011年03月06日 05:49
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%93%81%E5%B7%9D%E5%90%8C%E6%80%A7%E6%84%9B%E8%80%85%E6%AE%BA%E5%AE%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6
ごめんなさい、M被告はK機長ではなく、横井社長のほうの犠牲者でした。
Posted by デハ at 2011年03月06日 10:45
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