2011年03月18日

復興

本日よりblogを再開いたします。

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3/11(金)の大震災から、一週間が経過しました。

あの日、突然の不気味な横揺れの後の激震。必死で潜った机の下。携帯で見た津波情報の、恐ろしい数字。忽ち帰宅困難者となり、余震の中オフィスで過ごした一夜。その後今日まで続く通勤の大混乱。
等が、走馬灯のように蘇ってきます。

それでも、自分は災害で命を落とされた皆さんやその縁者の方々、被災されて住む家を失い避難所での生活を余儀なくされる皆さんとは比べ物にならない程仕合せです。
亡くなられた方々のご冥福を切にお祈り申上げます。

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私のblogは、記事をいくつも書き溜めしておき、平日は18:00、休日は06:00に公開されるようにタイマー設定してあります。3/11の当日も、18:00にいつものような能天気な記事が公開されましたが、13日以降の記事は、到底この時節に合う内容でなく、自分自身情報発信をする気が全く起きなかったため、更新を停止しておりました。

このたび、計画停電をはじめ震災の余波さめやらぬ状況で、かつ福島原発の二次災害も予断を許さない時点にも関わらずblogを再開したのは、いろいろ考えるところあってのことです。

ここ数日考えていたことは、「日本人の原点とは何だろう」ということです。
震災に遭い、パソコンの電源を切った自宅で読んでいた本には、1977年に起きた二つのハイジャック事件のことが書かれていました。一つはルフトハンザ機であり、もう一つは日航機でした。似たような事件でしたが、結果は全く違っていました。
ドイツの場合は、多少の犠牲をかえりみず、犯人たちを射殺して事件を解決しました(人質にも犠牲が出ました)。
一方日本では、当時の福田首相が、人質の人命安全を第一と考え、犯人側の要求を受け入れました(その結果人質は全員無事でしたが、日本の獄中にいた犯人の仲間は国外に脱出しました)。
この解決法については、当時も百人百様の意見があり、どちらが良い悪いということを言うことは一概にはできません。

ですが、この事例を見ても明らかなように、少なくとも70年代後期の日本人は「法を曲げても人命を守る」という、情緒的な人達が政権を持ち、国民がそれを支持していたという事実です。
そしてトップがその方針で動けば、下々の組織はその方針の実現に向けて具体的な施策を、細々したレベルまでブレークダウンし、実行できていたという事実です。

では、今般の災害の発生した2011年ではどうでしょうか。
「国民の生活が一番」というスローガンを掲げた現政権は、原発にしろ罹災者の救援にしろ、人命は二の次で、自らのパフォーマンスや政治信条の貫徹の方が優先するようです。
被災地への物資救援は、物資の確保、交通路の確保とも実施できず、官邸を通さず自民党が地方と連携して行っています。
福島原発は、首相の視察パフォーマンスを優先させたため有効な対策が待たされ、深刻な事態になりました。
計画停電という名前の実質無計画停電で交通は大混乱し、信号機の消えた交差点で何人も死亡者が出ている上、突然医療サービスを縮減されて死に至る人の数は統計に上がりません。

首相が創設しているらしい「XX担当大臣」「XX担当補佐官」「XX会議」「XX対策本部」とやらも、機能しておらず、「仕事のフリ」しかしていません。静岡の地震の時にアロマの匂いを楽しんでたとのうのうと自分のblogに書いていた民主党のバカ女議員に至っては、もはや何も言う気がしません。議員として高額な歳費を受け取っている理由は、こういった有事の際に献身的な貢献を求められることを前提に支払われているのですから、何もできないのならそのせめて歳費を全額被災地に寄付することぐらいが最低限の義務だと思います。

いずれにしても、この国難で、ガバナンスされる側の国民の大多数は「一体何が必要で、何が不要なのか」について気がついたと思います。
「自分最優先」「義務より権利」といったバブル以降の価値観は追いやられ、昭和時代の日本人の「情緒的価値観」に回帰しようという大きな転換の時期に直面している、と実感しています。
情緒的な日本文化が最高だとは言いませんし、それなりの良し悪しがありますが、そもそも「国が違えばすべてが違う」のです。グローバル化や新自由主義の思想で、「世界水準と同じでなければならない」という価値基準は、この際見直されることになるでしょう。

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(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 20:00| 東京 ☀| Comment(10) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
再開、ありがとうございます
元気づけられました
Posted by 無名X at 2011年03月18日 21:16
拝啓!民主党様

福島原発の災害&人災にもめげず
まだまだつづく群発地震の中で
すでに想定内となった
「地震や津波で原発は壊れる」事を恐れず
浜岡原発ほかを稼働させ
「原子力発電推進」の公約を守る
勇気と律儀さに感服です。

また 
被災地付近の高速道路無料化で
避難民の移動や援助物資の輸送を助ける事も
よろしくお願い致します。
Posted by メンコ屋六文堂店主 at 2011年03月18日 22:36
3月11日の晩、赴任先の自宅のTVで激震と大津波の映像を見ました。両親と職場の無事以外情報を得ようも、既に回線パンクで成す術なく、皆様の置かれた状況も分からずに他人事の様な書き込みをした後で深い自己嫌悪に陥っていました。その頃激震と津波被害を受けた地域だけでなく、首都圏でも帰宅困難と言う災害が起きていたのですから…

ただ、先週末の報道で未曽有の天災だった事は理解出来ても、かの原発事故の件と計画停電だけは非常に許し難いものがあります。赴任地含め世界の震災報道の主は完全に原発問題となり、挙句の果てに自国民を脱出させる国が続出とこっちの方が国難です。
平時なら苦情殺到してもおかしくないゲリラ的な計画停電も、日常の社会活動はおろか復興の完全な足枷です。自身の視察優先で初動を遅らせ、客寄せパンダの様な計画停電とボランティア担当の人選、止めはドサクサ紛れに官房副長官にsengoku任命と、現政権は最早断末魔の叫びを挙げている様です。
Posted by HB at 2011年03月18日 22:43
皆さん、少々感情に任せて書いてしまった記事にもかかわらず、コメントありがとうございます。

無名Xさん
ありがとうございます。私こそコメントを頂いて元気を貰いました。

デハさん
いまだ福島原発があの状況下であることもあり、不安な日々を送られていることと心配しています。
仙石、辻元、この人たちはまず最初に、献身的に働く自衛隊や警察・消防の人たちに、最大限の感謝を伝えるべきだと思います。

メンコ屋六文堂店主さん
いつか被災した人たちに、メンコを通じて人と人の絆を取り戻してあげて下さい。
どんなに大層なマニフェストを掲げた政治家でも、実現できません。これは民間にしか出来ない仕事(アート)なので。

HBさん
貴殿のご家族もご無事で何よりです。海外では情報伝達も限られますので、さぞ心細かったことでしょう。
この期に及んで見せかけのパフォーマンスを優先する菅首相。今度は被災地を視察すると言ってます。ついでに福島原発に立ち寄って、三号機の中でも視察して回って欲しいです。
Posted by シモン at 2011年03月19日 00:06
デハ様、まずはご無事で何よりでした。
国賊共は、一段落したところで一斉に掃除しましょう。

自衛隊員の奥さんが
「大丈夫?無理しないで。」とメールしたら、「自衛隊なめんなよ。今無理しないでいつ無理するんだ?」と返事が来たそうです。

泣けました。
Posted by A2Z at 2011年03月19日 11:08
遂に、内政と外交ではなく天災が民主党政権に引導を渡す格好となりそうですね。インフラの復興が済んだらさっさと内閣総辞職と解散総選挙をして、政権だけでなく大幅に議席を失って欲しいものです。
Posted by HB at 2011年03月19日 11:49
デハさん
「天佑」になど、なるわけがありません。
今回の天災(人災)で、国民も漸く目が覚めたことでしょう。

A2Zさん
自衛隊の皆さんには、ただただ頭が下がる重いです。
私も自分に出来る職責を全うして恩返ししたいです。

HBさん
早晩その通りになると思います。
それでも解散せず、政権にしがみついたら、国民が黙っていないでしょう。

福島原発の状況について。
国民の不安が高まっていますが、UCSBのBen Monreal教授が、客観的に解説したPDFがあります。
http://ribf.riken.jp/~koji/monreal.pdf

「福島原発の放射能災害は最悪の場合でもコントロール可能であり局所的(初期避難と食品中のヨウ素131摂取をコントロールする必要がある)」
と結論されています。
必要以上の不安を煽る必要はないでしょう。みなさんも周知ください。
Posted by シモン at 2011年03月19日 12:04
デハ様
ヒント:チュニジア、エジプト、リビア。
Posted by 無名X at 2011年03月19日 12:27
デハさん
震災での悔しい思いを、多少なりとも軽減できるのであれば、このblogでいくらでも思いのたけを書きなぐっていただいて構いません。
少しでも、気晴らしになれば・・・

今回の震災で、日本人の価値観は大きく転換するでしょう。有事に役に立たないものはどんどん淘汰されると思います。
男女共同参画などと抜かす女性は、何の役にも立ちませんでした。福島原発の現地には、女性は一人もいなかったはず。
別に私は「女性も危険な場所で働け」と言っているわけではありません。性別によって役割分担がある、ということです。何でも平等、性差をつけてはいけない、という基地外の思想はこの震災を境に退潮していくことは間違いないでしょう。
Posted by シモン at 2011年03月20日 07:20
民主党の支持率が上がっていると報道するマスコミは、国民の生命はなくなればなくなるほど、混乱すればするほどメシウマだと思っているんでしょうね。
Posted by ラー at 2011年03月20日 11:37
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