2011年07月24日

英語では「Cicada」といいます。

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「日本の夏を象徴する音」といえば、打ち上げ花火の音と、蝉の鳴き声でしょう。
芭蕉の句
「閑さや 岩に染み入る蝉の声」
をはじめ、古来多くの文学に蝉の声が出てきます。

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蝉の声は種類によって大きく異なり、またその声から伝わる風情も様々です。
いくつか代表的な蝉を紹介しましょう:

・ミンミンゼミ:緑と黒のしま模様で、透明な羽を持つ。鳴き声は「ミーンミンミンミンミー」と、その名の通りミンミン鳴く。東日本に多く生息し、東京の公園でもよく耳にすることが多いが、西日本にはあまりいない。実は暑さに弱い蝉らしい。

・アブラゼミ:黒い体に茶褐色の羽を持つ、精悍な蝉。「ジジジジジ」と、油でてんぷらを揚げるような鳴き声を特徴とする。これもよく見る蝉で、我が家のベランダで窓に激突して死骸を晒していることが多い。

・ツクツクボウシ:緑と黒の模様があり、透明な羽を持つ。この蝉は鳴き方に特徴があり、「ジー」と序奏を始め、次に「ツクツクツクボーシ! ツクツクボーシ!」と第一主題を演奏し、最後に「ウイヨース!ウイヨース!ウイヨース!」と展開して締め括る。

・クマゼミ:黒い幅広の体を持つ、大型の蝉。これは主として西日本に分布していたので、昔は東京近辺にはあまりいなかった。朝から「シャンシャンシャンシャン」と、夏の気分を盛り上げる。

・ヒグラシ:ヒノキやスギの林に生息し、朝夕の薄暗い時間帯に「カナカナカナ…」とか細く鳴く。この声を聞くと「夏も終わりだな」と思う人は多いが、実は6月頃から鳴き始めている。

日本に生息する蝉には、他にもハルゼミ(=春に成虫が出現する)、エゾゼミ(=北海道在住)、ニイニイゼミ(=「二位ではだめですか」と鳴く)等があります。

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蝉といえば、地中に6年も暮らして、地上に出てくるとわずか一週間で死んでしまう可哀想な生き物というイメージが定着しています。確かに地中には何年も(中には10何年もいる種類も)長く暮らしているのですが、地上に出てきてからは実はもっと長く生息できるらしく、たまたま人間の手で飼育すると一週間かそこらで死んでしまう、というのが事実のようです。そもそも「地中の生活が長い=苦しい下積み暮らしが長い」と決めつけてしまうこと自体が人間の価値観による考えで、蝉にとっては案外地中の暮らしも快適なのかもしれません。

いずれにせよ、蝉の「はかない生涯」が人間のそれに擬せられ、感興を生んできたことは確かです。夏の暑い最中、(ただでさえ暑いのに)蝉がガシガシ鳴く声はうるさいものです。でも、そんなうるささが消え、夏という季節がいつの間にか過ぎ去ってしまったときの寂寥感はひとしおです。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 05:00| 東京 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
内緒ですが、実は代ゼミという蝉に飼われていた時代がありました。。
Posted by ラー at 2011年07月24日 19:23
百人一首の中では蝉丸の「これやこの」の歌が一番好きでした。
Posted by A2Z at 2011年07月24日 20:17
バルタン星人のモデルは、シルビー・バルタンではなく、セミでした。
Posted by 無名X at 2011年07月24日 20:38
ヒグラシの鳴き方は某ゲームで覚えました。
カナカナカナカナ…
Posted by 国重 at 2011年07月24日 23:04
バルタン星人は蝦蛄の方が似ています。シモン様、いくらなんでも地上で6年生きる蝉はいないでしょう… ただ、木の根を吸う害虫のわりに蝉を悪く言う人はいませんね…
Posted by デハ at 2011年07月25日 05:11
みなさんコメントありがとうございます。

ラーさん
代ゼミですか。夏場が勝負のセミですね。
私は大学で一年中ゼミに追われてました。

A2Zさん
「行くも帰るも別れては 知るも知らぬも 逢坂の関」
ですね。
蝉丸の、貧相な姿が印象的でした。

無名Xさん
名前のモデルはシルヴィーらしいですね。

国重さん
どんなゲームでしょうか?私にはわからないです・・

デハさん
6年も地上で生きるセミはいなそうですが、1年ぐらい生息するという説もあるようです。
鰻もそうですが、天然での生態は謎に包まれているようです。案外人間って、わからない世界が身近にあるんですね。
Posted by シモン at 2011年07月25日 20:08
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