2012年03月26日

ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら

西洋中世史の碩学・阿部謹也先生の著作です。

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日本には一休さん・彦市・吉四六といった、中世の「とんち話」の有名人がいます。同様に、14世紀の北ドイツには、「ティル・オイレンシュピーゲル」という人物にまつわる様々なエピソードが民話として今日に伝わっています。

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阿部謹也先生の著作「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は、そんな中世ドイツのトリックスターにスポットを当て、彼のエピソードに隠された当時の身分社会の実態を判りやすく解説した本です。

ではティル・オイレンシュピーゲルという人物は、どんないたずらをしたのでしょうか。
殆どがスカトロジーに分類されるいたずらです。
・人糞を香り玉と称して売りつける。
・辛子に自分の糞を混ぜて食べさせる
・親方が「糞!」と捨て台詞を吐くと、作業台の上に大量の糞を残す
等等、汚いのでこの辺にしておきますが、とにかくティルという人物は、「どこでもドア」ならぬ「どこでも糞」という特技を持っていたようです。とても「愉快ないたずら」どころではありません。

ティルのいたずらの被害に遭うのは、上は国王・貴族や聖職者、商人から、下は賤民階級まで全域にわたっており、とにかく誰彼かまわずコケにしまくっているのです。

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音楽家リヒャルト・シュトラウスが、このスカトロ有名人を交響詩にして作曲した「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」では、最後にティルは絞首刑になりますが、民間伝承本ではうまく官憲の手から逃げおおせた後、病死することになっています。
現実にはどういった死に方だったにせよ、「ティルは死んでも愉快ないたずらは不滅」なのだそうです。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 18:00| 東京 ☔| Comment(4) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
恥ずかしながら、ティルの存在を「のだめ」で知りました
Posted by デハ at 2012年03月26日 18:22
デハさん

コメントありがとうございます。

「のだめ」の功罪の「功」は、クラシックの啓蒙活動だと思います。

何事も、きっかけが大事ですね。

ちなみにこの記事は音楽でなく中世の童話をネタにしています。
Posted by シモン at 2012年03月26日 21:31
実は自分もデハさんと同じでのだめで知りました(^^
Posted by 国重 at 2012年03月29日 08:26
国重さんもですかww
Posted by シモン at 2012年03月29日 20:32
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