2012年08月21日

ワッペン

スポーツのユニフォーム等に用いられるエンブレムです。

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「ワッペン」は紋章を表すドイツ語「Wappen」のことです。ドイツ語で、戦いのことを「Waffen」と言い、その派生語として「Wappen」が出来たことからわかるように、戦争と密接なつながりがありました。

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ヨーロッパでは12世紀頃に、騎士が顔までかぶったヘルメットを用いるようになりました。そのため視界が極端に狭くなり、敵味方を識別する必要上、盾に目印となる紋様を描いたことが紋章の由来です。
12世紀頃の初期の盾は、細長い三角形をしており、ちょうど初期ゴシック建築の教会建築が天上の世界に限りなく伸びていくフォルムを天地逆転させた形です。
14世紀の中期ゴシック期になると、この三角形の幅が広がり、ルネサンスを過ぎると次第に丸みを帯びてきます。
西洋のワッペンが、このような「丸みを帯びた三角形」の形状をしていることは周知のとおりです。

日本の家紋が丸型・左右対称で色彩はモノトーンなのと異なり、西洋の紋章はカラフルでデザインは複雑多岐にわたります。ワッペンに対して歴史的な背景を持たない日本人にとって、ワッペンとは子供会のような「集団のシンボルマーク」の枠で捉えられています。なので、綺麗で瀟洒なデザインなら何でも良く、特に使用される図柄にはこだわりがありません。
一方、西洋のそれはワッペンの中に登場する動物などに相当なこだわりがあるらしく、勇壮さを表す獅子や鷲が好んで用いられたり、キリスト教徒を示す十字架の紋様などがしばしば登場します。

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第二次大戦中、ドイツ在住のユダヤ人がつけることを強制させられたワッペンは、黄色い六角星の「ダビデの星」のマークでした。ワッペンに象徴される紋章は、身分社会における上流階級や特定の集団を権威づける機能だけでなく、社会のアウトサイダーや罪人を差別する側面も持っていたのです。
そんな深い歴史的背景を持つ西洋人の目に、「日本のワッペン」はどのように映るのでしょうか。

(本文と写真は関係ありません)
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posted by シモン at 18:00| 東京 ☀| Comment(8) | TrackBack(0) | ファッション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます!
ワッペン、シール、子供の頃の男の子の遊びアイテムでした。
日本にいて、欧州のエンブレムの歴史を知らない分気軽に楽しめるんですね!

あと30分後に出社します^^
Posted by Captured at 2012年08月22日 04:59
ご無沙汰していました。

なるほど、ヨーロッパの紋章(エンブレム)の逆三角形は、
写真に写っているお嬢さん方の穿いているものと形状が似ているというわけですね。

本文と写真は関係が少しありそうですね。
Posted by 無名X at 2012年08月22日 20:28
サッカーのクラブチーム、特に欧州クラブのワッペンやユニフォームも中世の名残ですね。日本は代表(なでしことかザックとかのジャパン)ばかり関心が行きますが、向こうは都市国家の戦争(スペインのレアル対バルサとか)が未だに続いています。
Posted by HB at 2012年08月22日 20:49
エンブレムといえばアルファロメオの紋章ですね。
プジョーのライオンも紋章な雰囲気に溢れています。
一方、日本車に家紋風のマークはあまり見ないですね。
Posted by ラー at 2012年08月23日 16:13
Capturedさん

ワッペンにシールを、そこらじゅうにベタベタ貼り付けて
怒られましたね
Posted by シモン at 2012年08月24日 04:38
無名Xさん

するどい洞察ですね
いっそここに校章のエンブレムを描くとか
Posted by シモン at 2012年08月24日 04:39
HBさん

おっしゃるとおりで、セリエAとかはまさしく
イタリア統一前の都市国家間の戦いですよね

欧州の合戦の歴史がサッカーで再現されています
Posted by シモン at 2012年08月24日 04:41
ラーさん

決して日本の家紋もデザインで劣っていることはなく、
複雑な欧州の紋章に比べむしろ洗練されているぐらいです
クルマのエンブレムになってもおかしくないのですが
その家紋を持つ人以外の人が買わないのでしょうね
Posted by シモン at 2012年08月24日 04:42
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