2014年08月13日

ボトルシップ

瓶の中で組み立てられた船の模型です。

bottle_ship.jpg

模型作りには、手先の器用さが要求されます。
普通の船のプラモデルを素組みで作るだけでも大変なのに、さらに高度な技術が必要なのが「ボトルシップ」です。

aug05.jpg

かつては、模型店のショーケースや応接間の戸棚の上などに、ウイスキー瓶の中に入った帆船が飾られていました。一体、これだけの体積を持つ船が、どうやって狭い瓶の首を通ることが出来たのか?それは、春日三球・照代夫妻が提起した「どうやって地下鉄の車両は狭い改札口を通って地下ホームに入れるのか?」と同じぐらいの謎でした。

しかし後者はともかく、前者には解決策がありました。「部品を細かく切って瓶の首を通れる大きさにし、ピンセットでつまんで瓶の内部で組み立てること」でボトルシップは完成させることができたのです。

部品のカットの仕方や、組み立てる順番を計画的に考慮しないと、手前の部品を先に作ってしまうと奥の部品を組み立てることが出来なくなります。いわば「段取り」が重要なわけで、これはまさしく現代人の仕事の縮図です。
そして、組み立てマニュアルがあれば誰でも完成できるわけではありません。ピンセットを扱って、細かな作業を狂いなく行える腕(技術)が必要です。これには頭の良し悪しは無関係で、技術力が物をいう世界です。ブラックジャックのように、三流医大を卒業していても手術の腕が偉大な方が東大医学部卒の医者よりも役に立つのです。
そもそも、頭の良い人間ならボトルシップを見て「これは不可能だ」と諦めてしまうことでしょう。このように、困難な仕事を完成させるには頭の良い人間よりも、熱意と手腕を持った人間の方が向いているわけです。

aug06.jpg

STAP細胞で話題になった小保方さんが、「STAP細胞の作り方はあっても必ず誰でも作れるわけではない」と言ったこと自体は真実です。それを理解できないマスコミが「作り方がわかるのに、何故出来ないんだ」という理屈で糾弾するのは間違っています。それは私に向かって「作り方のマニュアルがあるのに、何故ボトルシップを作れないんだ」というのと同じだからです。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 05:00| 東京 ☀| Comment(20) | TrackBack(0) | 趣味 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
何度挑戦しても帆船は造れませんでした。
しかし、フジミの1/3000の足柄を瓶に入れることは成功しました。
しかし、技術的な関係で瓶に比べて対象が小さく、失敗に終わりました。
Posted by デハ at 2014年08月13日 07:11
ボトルの底をバーナーで焼き切ってから模型を設置し再び接合する…という物もあるそうですね。そうなるとワザワザ、ボトルの中に入れる必要が有るのか?
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2014年08月13日 13:29
大きく帆を広げた帆船だから口の小さいボトルの中に飾るのが様になるんですよね。そう言えば
メロディカティサークは紅茶のキャンディメロディ
て有りましたよね。アレ好きだったんですがもう売って無いのかな?
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2014年08月13日 21:45
カティサーク、懐かしいですね。
あんな飴でも当時は高級感に溢れていました。

敏の中に飾る船として、人間魚雷回天だと比較的易しいのではないでしょうか。

Posted by ラー at 2014年08月13日 22:07
私なら、ボトルシップを作るなら遣唐使船ですね。

途中で中止するかも知れませんが、文句はご先祖に言って下さい。
Posted by 菅原 at 2014年08月13日 22:26
旅行で留守にしていました。
コメントできずすいませんでした。

デハさん
帆船には挑戦されたんですね。根気が要りますよね。あと手先の器用さも半端ではなさそうです。
Posted by シモン at 2014年08月14日 06:11
総帥さん

カティサークは 楕円形で紅茶の飴の上にレモン味の飴が乗っていて食べると混ざってレモンティー味になる、という当時としては画期的な飴でした。
ちなみに、カティサーク (Cutty Sark) とは、スコットランド語で短い (Cutty) シュミーズ (Sark) の意味だそうです。
Posted by シモン at 2014年08月14日 06:15
ラーさん

>人間魚雷回天
それってほぼ瓶の口から平行移動して入れるだけなのではないでしょうか。
Posted by シモン at 2014年08月14日 06:16
菅原さん

本当に、遣唐使船を作られた方がいますね。
http://www2.ocn.ne.jp/~y1a1m1a1/yamakentosi.html

Posted by シモン at 2014年08月14日 06:18
熟練技術と作業性とコストの中で何がベストかでしょう。

1.部品を一個一個つまんで瓶の中に入れる→根気と器用さが要るが、ディテールは最高
2.瓶の底を焼き切ってから船を入れ瓶を再溶着する→組み立て効率は上がるが、ガラスを焼くバーナーが要る
3.先に主要な部位だけ組み立てて瓶の中に入れる→部品の分割を減らせばもっと早く出来る
Posted by HB at 2014年08月14日 10:18
硬貨を縦に積み上げるとか、米粒に毛筆で字を書くとか、手がぷるぷる震える系の作業にトライする事を好む人は多いようです。
ヨットといえば、石原兄弟や加山雄三のような
”セイルを操る海の男”
タイプが、平成の芸能界からいなくなってしまったような・・・・。
プライベートでサーフィンを好むキムタクが、本来そっちに行く人間だったのかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=a-gM7ecQOeY
(弾厚作こと加山雄三と山本彩)
Posted by ヨット at 2014年08月14日 15:34
HBさん

有難味の順でいえば、
1>3>2
でしょうね。ガラスの溶着作業は大変といえば大変ですが・・
Posted by シモン at 2014年08月14日 19:18
ヨットさん

確かに・・・大海原を帆船で駆け巡る人と、帆船の模型を精密に作り上げる人は別の人種ですね。

ヨットに乗るのは富裕層でないとなかなか出来ないですね。ウィンドサーフィンで我慢?する人が増えたと思います。
Posted by シモン at 2014年08月14日 19:21
ボトルシップ、最近はあまり見かけないですね。
かつては、リビングルームの棚の上に、白いレースの刺繍の上に鎮座していたものでした。

ボトルに入っているので、船自体はあまり埃を被らないのですが、瓶の方が埃でみすぼらしくなりました。
Posted by 無名X at 2014年08月14日 21:23
無名X殿


〉ボトルシップ、最近はあまり見かけないですね。
かつては、リビングルームの棚の上に、白いレースの刺繍の上に鎮座していたものでした。


まぁアレはファッションの部分有りましたからね。昔は金持ちの本棚にはバカ厚い百科事典(エンサイクロペディア言うんかな?)を何冊も揃えられてたり(んなもん何時読むんやwww)、リビングの水屋(戸棚で良いのかな?)にナポレオン置いたり(飲めよwww)したもんじゃないですか?私もDVDボックスセットなんか少し持ってますしね(一年に一回か二回しか観ない事考えればレンタルでエエのに買ってしまったワwwwこの俗物め!www)。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2014年08月15日 00:02
総帥様
無駄があるから、良いのです。
無駄があるから、潤うのです。

無駄は、無駄ではなく、有駄なのです。
私も、人生で一度しか聴かないような、民族音楽のCDを買ってしまいましたが、

後悔しません。
後悔してません。

ボトルシップで、航海に出ましょう。後悔という、この海原へ。
Posted by 藤原 at 2014年08月15日 04:36
無名Xさん

レースの刺繍、昔はステレオやテレビの上にもありましたね。
Posted by シモン at 2014年08月15日 05:59
総帥さん

「永久保存版」といううたい文句の通り、永久に保存だけされて再生されないDVD集、私も持ってます。
Posted by シモン at 2014年08月15日 06:00
藤原さん

とても良い詩ですね。
Posted by シモン at 2014年08月15日 06:01
藤原さん
はたしてそうでしょうか。
無駄が多かったばかりに空しい人生をおくっています。もう取り返しがつきません
Posted by デハ at 2014年08月15日 06:36
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