2015年11月25日

ビールうんちく読本

1988年にPHP研究所から刊行された濱口和夫さんの著作です。

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嗜好品、特に酒に関して薀蓄を傾ける人は多くいます。
会社の会食などで居酒屋に行くと、その店に置いてある一杯1,000円ぐらいの有名な銘柄の日本酒や焼酎を、どこそこの酒造メーカーが一年間にたったこれだけしか醸造しないだとか、米を精米するのに何%も削っているから純米なのだとか、いろいろお説教しながら部下に「有難く飲ませる」ことが趣味の上司が必ずいるものです。

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「ビールうんちく読本」というタイトルのこの本は、そういった「薀蓄親父」を連想する中身に溢れているのかと勝手に想像していたので、長い間積読になっていました。
しかしパラリとページをめくって見て、初めてそんな薀蓄親父の説教話とは無縁の、食の歴史読本とでも言えるような内容の濃さに驚き、通勤の途上で一気に読んでしまいました。

著者の濱口和夫さんは、サッポロビールの広報部の部長(当時)だった人です。この本が出版された88年といえば、容器戦争を終えたビールメーカーが中身の方で本格的に新製品を発売し始めていた時代です。私はこの頃に下面発酵の淡色ビールではなく、上面発酵のエール(アサヒビールから発売されていたバス・ペール・エールなど)に心惹かれていたのでした。

この本の構成をご紹介しましょう。
第一章 ビールは酒、酒とはなんぞや・・・アルコールが必ずしも酒ではないこと、パン食地帯はモヤシ酒で米食地帯はコウジ酒であること等、酒全般の歴史と地理が語られています。
第二章 ビールはいつから飲まれているか・・・メソポタミア文明よりも古くからビールがあったこと、修道院ビールと都市ビールの対抗戦など、まさしく「ビールの歴史」です。ローマ人はビールよりワインを好んだため、現在でもヨーロッパではワインの方が酒としての格が高いのだそうです。
第三章 ビールのニガ味はウマ味の秘密・・・ビールの醸造方法に関わる、まさしく「薀蓄」の部分です。それにしても、ヨーロッパの人は珈琲やお茶が普及するまでは、生水の代わりにビールを飲んでいたんですね。
第四章 ビールが日本人に愛されるまで・・・アルコール度数の低い酒を好む日本人にとて、ビールはウィスキーやワインよりも身近な「洋酒」ですね。しかし、明治初期にはビールは薬局で売っていたそうです。昭和初期まで、日本のビールのポスターは美人画が描かれていました。今もポスターに美人が登場することはその延長ですね。

このように、一人自宅でビールを晩酌しながら読むのに最も適した内容ではないかと思われます。

この本が出版された以降、日本のビール事情は大きく様変わりしました。特定の酒屋にしか許可されていなかった酒の販売権が緩和されて大抵のコンビニで売られるようになったり、税法上のビールに分類されない発泡酒などが普及したり、さらには地ビールの業者が日本全国に出来て、大手メーカーの製品とは違った味わいのビールを販売したりとかです。

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そういった風雪にも耐えて、現代でも楽しく読める内容は、やはり「史実に基づいたビールの歴史」を語っているから、なのかも知れません。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 05:00| 東京 ☀| Comment(24) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
牛にビール飲ませるとよい肉になるらしいですね。しかし将太のビール牛は大年寺のりんご牛に敗北しました。
Posted by デハ at 2015年11月25日 08:53
曇り空となつた、甲府市内の朝。今朝の「朝が来た」朝(パル演)は、惣兵衛とともに、はつ(宮崎あおい演)に、融資を勧める。

という、回でした。
サテ、山梨県では、麦酒よりも葡萄酒ですナ。
Posted by 百足衆 at 2015年11月25日 09:01
コーラでメ飯(メシ)を喰う者をどうこう言いつつ、
和食のときにビールを飲む者の舌が解せません。加えてその食後に珈琲とか。
珈琲とサンドイッチの食事はあっても、寿司を珈琲ではいただけません。個人の感想ってことで。
Posted by 片山 at 2015年11月25日 09:09
いや、同感だが
「和食の後のコーヒー…」
てコマーシャルが昔有ったワナ。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2015年11月25日 09:34
ダバダー んー ダバダー ダバダー。

違いのわかる男、総帥様の、国産鰻を食べた後は、ネスカフェゴールドブレンドを、

飲みましょう。
飲みましょう。

うほっ 至福じゃ至福じゃ。

総帥様、そろそろお歳暮のシーズンです。くれぐれも、

お忘れなきよう、お願いします。
お忘れなきよう、お願いします。
Posted by 藤原 at 2015年11月25日 09:55
片山殿

拙者は寿司を白ワインと共に賞味します。これもNGでしょうか?
Posted by 燈台森 at 2015年11月25日 11:33
藤原さん

総帥さんが送ってくれるのは、国産鰻ではなく、お稲荷さんだそうです。
Posted by 菅原 at 2015年11月25日 12:27
太っ腹な私だ。お稲荷さん二つにうまい棒も一本付けようではないかwww

燈台森さん

其はヤッパリ白ですか?
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2015年11月25日 13:38
ゴメン。白てちゃんと書いてあるワwww
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2015年11月25日 13:38
菅原君

この、だらくそ!だらくそ!ぱげ!ぱげ!かわずやまの、ジョナタン容疑者!

総帥様が、誤解したじゃないか!!

総帥様、鰻の白焼きだけでなく、蒲焼きも送って下さい。よろしくお願いします。

ほげらっほげらっ。
Posted by 藤原 at 2015年11月25日 13:53
片山さん

寿司の時は大きい茶碗で番茶が一番です。

和食、特に蕎麦の時の蕎麦前は菊正の樽酒です。
Posted by シモン at 2015年11月25日 15:00
総帥はキャベツ太郎二個と銀紙に包んだフィンガーチョコ
Posted by デハ at 2015年11月25日 15:02
デハさんはグスタフ列車砲とダムバスター2個
Posted by シモン at 2015年11月25日 15:14
和食の後に日本茶を飲むと口の中がさっぱりします。
ワインやコーヒーは脂っこい洋食でないと飲み物の味と香りだけ残りますね。
Posted by HB at 2015年11月25日 20:54
ビールは最初の一杯だけがおいしくて、2杯目以降は飲みたいとは思いませんね
どうも、苦いものが苦手なんで、すすんでビールは飲みませんね

同じ銘柄のビールでも、缶、ビン、ジョッキ、グラスと、入っている容器によってなんとなく味わいが変わるような気がします
Posted by 田舎帝王 at 2015年11月26日 08:16
HBさん

そうですね。コーヒーは特にそうですね。最近はマレーシアで買ったBOH TEAのティーバッグを飲んでます。
Posted by シモン at 2015年11月26日 13:55
田舎帝王さん

そうですね、ビールは最初の一杯が一番おいしいですね。
自分は、やはり昔ながらの茶色いビンに入ったビールが同じ銘柄でも一番美味しく飲めます。PETボトルのビールは、あったとしても飲みたくないですね。
Posted by シモン at 2015年11月26日 13:57
雨のち晴れ、後に狐の嫁入り後、再び曇り空となつた、甲府市内の昼下がり。
今日の「朝が来た」九州の炭鉱で働く朝(パル演)は、無理して炭鉱まみれとなりながら働く。一方葱兵衛は、はつ(宮崎あおい演)の元を去る。

という、回でした。
サテHBさん。海外のワインは、そうです。ですが甲州葡萄で作った白ワインは、きりっとした飲み口で美味しいです。一方昔ながらの赤葡萄酒は、澱が沈殿して、海外のワイン以上に口に残ります。
Posted by 百足衆 at 2015年11月26日 14:44
浅田真央
井上麻央
小林麻央
大地真央
佐伯真魚
皆さんどれが良いですか?二番でないことは間違いないですよね
Posted by デハ at 2015年11月26日 16:30
二番は下の名前の漢字が違うので私が嫌いな人と別人ですね

だったら二番でも大丈夫です。
Posted by シモン at 2015年11月26日 17:17
ビールと言えば、古代エジプトでは直腸に直接ビールを注入させて酔わせていたなんて話を聞きますね

中世ドイツでは修道院がビールの醸造に熱心だったとか

断食修行の時も飲むパンとして、ビールを愛飲していたそうです

宗教改革を推し進めたマルティン・ルターも大のビール好きで、ビールは宗教改革の陰の立役者とも言えますね
Posted by 田舎帝王 at 2015年11月26日 19:40
田舎帝王さん

ローマ時代の貴族は、満腹を何度も味わうためにゲロして何度も食べたとか、ぬるま湯にずーーーっと浸かっていたとか、とかく快楽を求める為に、みっともないことをいろいろやってたみたいですね。 ビールも然り。

という事であれば、日本人の「粋の構造」って、かなり文化的には高度なことかも知れません。




余談ですが、私が花の湯の主人公嫌いな訳は、「粋」から最も遠い女優だからです。

原節子さん、安らかに。
Posted by シモン at 2015年11月26日 19:50
シモンさん

小津ファンですよね。気持ちはわかります。
井上なんとかと女優一括りにするのは、やめましょう。

目標がちゃんとあるから皆頑張ってるんですよね。女優業も。
Posted by 菅原 at 2015年11月26日 20:54
菅原君、この、

だらくそ!だらくそ!ぱげ!ぱげ!かわずやまの、小津安二郎監督!厚田雄春カメラマン!笠智衆!杉村春子!三宅邦子!東山千栄子!佐田啓二!中村伸郎!北竜二!三宅邦子!浪花千栄子!

みんなみんな・・・あっちに行きやがって!!
私ももうじきそちらに、行く!小津映画の新作を、あちらの世界で見せてくれ!
Posted by 藤原 at 2015年11月26日 21:10
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