2016年05月23日

ロードス島攻防記

イタリアをテーマにした文学の巨匠・塩野七生さんの作品です。

rodus.jpg

ロードス島という島をご存知でしょうか。
ロードス島北東部に位置するアラニア王国領の寒村・ザクソンの周囲には、妖魔たちが出没していた。彼らの脅威から村を守ろうと、二人の若者が立ち上がった・・・

ks2.jpg

というファンタジー作品とは全く無関係に、エーゲ海に位置する実在の島「ロードス島」で繰り広げられた、トルコ軍とヨハネ騎士団の戦いを扱った塩野七生さんの小説が今回ご紹介する「ロードス島攻防記」です。

南部イタリア、そして地中海とはどういった場所だったのでしょうか。
古代ローマ帝国は、地中海の全域に属州を持っていました。これは地中海の海運を元に、交易で栄える一大帝国の建設が彼らの国是だったわけです。しかしディオクレティアヌス帝のキリスト教徒弾圧をきっかけにローマ帝国が東西に分裂すると、そこに新興勢力であるイスラムが台頭してきます。
何世紀もの間、キリスト教文化(ローマカトリックとビザンティン)とイスラム教文化の交差する舞台となったのが地中海だったのです。

地中海には島が点在します。それらの島々は、時として要塞として、地中海を支配しようとする勢力の喉元のトゲとして機能します。
ロードス島には、11世紀に起源を持ち、テンプル騎士団・ドイツ騎士団と共に、中世ヨーロッパの三大騎士団の1つに数えられるヨハネ騎士団が駐屯していました。
ロードス島には、15世紀にエジプトのスルターンとオスマン帝国のメフメト2世の2度にわたる攻撃を受けましたが、いずれも撃退しました。十字軍で結果的に目的(=エルサレム奪回)を果たせず敗退したキリスト教世界は、このロードス島のヨハネ騎士団の勝利に熱狂します。

しかし1522年、大帝・スレイマン一世が20万人の兵力を率いて上陸作戦を敢行します。対する守備側のヨハネ騎士団は雑兵を含めて7千人余り。彼らは善戦しますが、彼我の勢力差は如何ともし難く、遂にはロードス島を明け渡してシチリア島に撤退を余儀なくされます。
シチリアに撤退した彼らは、教皇クレメンス7世と神聖ローマ皇帝カール5世の斡旋でマルタ島に移住します。「マルタ騎士団」の誕生です。彼らがマルタ島に払った賃借料は、毎年マルタの鷹を一匹提供することでした。「マルタの鷹」は、第二次大戦の英国空軍の勇戦のことでも、ハンフリーボガードの映画のことでもなく、元々は「家賃」だったのでした。

seisou-1.jpg

マルタ島は、第一次世界大戦の時に日英同盟で地中海に派遣された日本海軍の根拠地でもありました。
島の東部に位置するカルカーラには、敵潜水艦の雷撃で被雷した駆逐艦「榊」艦長以下59名の戦死者の慰霊碑が立っています。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 05:00| 東京 ☁| Comment(43) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ろおーっ ドス!ドス!
ドストエフスキー。カラマー族!

ロードス島戦記は、知りませんでした。知りませんでした。
ゲド戦記も、
知りませんでした。
知りませんでした。

日々、勉強になります。人間、死ぬまで勉強です。
Posted by 藤原 at 2016年05月23日 08:32
お久しぶりです。

塩野七生さんのイタリア歴史小説の数々は、司馬遼太郎や山岡荘八に比べても見劣りしないスケール感があります。

でも、ヤマザキマリさんのテルマエロマエも好きですね…。
Posted by FYI at 2016年05月23日 11:04
おひさしぶりっす( ´D`) ノ

ロードス島・・・イタリアじゃなくてギリシャでは?(・ω・)
まろんもアテネまでは行ったことがあります♪
Posted by まろん at 2016年05月23日 11:24
数ヶ月ぶりに花が咲いてるねぇ。ギリシャ?イタリア?よう知らん。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2016年05月23日 12:33
塩野文学では、わが友マキャベリを先週読みました
Posted by 燈台森 at 2016年05月23日 12:55
マルタ島の攻防の時の独逸第八航空艦隊の執拗な猛爆撃に、英軍艦船は次々沈没していきました。
Posted by デハ at 2016年05月23日 15:34
こんばんは。

ををっ、今日は何だかはなやかな雰囲気ですね。FYI さん、まろんさん、初めまして。GATTO と申します。こちらでは、まともな女性の方(荒らしで女性らしき人たちもいたのですが、本当に女性だかわかったものではありませんので)とお話できるのは(といっても、荒らしの相手もしたことがありませんが)初めてです。とてもうれしいです。

地中海の島々は、いつの時代も戦時には重要な拠点になるようですね。以前こちらにも書かせていただいたことがあったと思いますが、第二次大戦末期に、それまで同盟を結んでいたイタリア軍とドイツ軍がギリシャのケファロニア島で戦ったことがあったようで、映画化もされているのですが、自分の中ではなかなかの名作でした。
Posted by GATTO at 2016年05月23日 19:05
イタリア語の通訳に、田丸久美子さんという方がいらっしゃるのですが、あるイタリア関係のイベントでえらく人気者になられたとのことです。この「ファン」の方たちと話しているうち、相手がとんでもない間違いしていることに気がつきました。何とこの方たちは田丸さんのことを塩野七生さんだと勘違いしていたのでした(爆死!)。

それにしても、塩野さんと田丸さんの外見は全然似ていません。年齢は塩野さんの方が十歳ちょっと上です。まさか、有名人であれば誰でも近づきたかったのでしょうか。ミーハーするんでも、もうちょっと相手選べよ、と言いたくなる出来事でした。
Posted by GATTO at 2016年05月23日 19:58
夜となつた、甲府市内。
けふは「とと姉ちゃん」郷土史研究会の会合で、視聴できませんでした。

サテGATTOさん。せっかく教えてくださったのに、一番槍を逃してしまいました。今日は更新なしと、油断してしまいました。
せっかく教えてもらったのに、残念至極です。
Posted by 百足衆 at 2016年05月23日 20:52
GATTOさん、これからよろしくです♪

田丸久美子さん、知ってますよ。別名「シモネッタ」(^_^;
Posted by まろん at 2016年05月23日 20:54
ドイツとイタリアは、イタリアの降服後に色々小競り合いが起きてますね。
イタリア軍の新鋭戦車等がドイツ軍に接収されたり。
また、北イタリア方面のドイツ軍相手の過酷な戦場に、米軍の日系人部隊が投入され、かなりの戦死率だったそうです。
Posted by 無名X at 2016年05月23日 21:35
「マルタの鷹」は自分的には、あまり面白くない小説でした。
海外のハードボイルドとは元々縁が薄く、タフガイ系のキャラクターには共感するものがない・・・。
Posted by ヨット at 2016年05月23日 22:41
再び参りました。

百足衆先生、いやあ私も先生の一番槍を楽しみにしております。13日の「ウチワエビ」の時も、前の投稿の「ローバー・ミニ」の方に先生あてのコメントを入れさせていただきました。もしかしたら、古い投稿に新しいコメントを一番入れているのは案外私かもしれませんね(笑)。

まろんさん、こちらこそよろしくお願いします。おっ、田丸さんの本読んでいらっしゃる?それとも米原万理さんのファンとか?
Posted by GATTO at 2016年05月23日 23:10
無名Xさん
イタリアは3国で一番最初に降伏したのですが、どうもそのための悲劇も有ったようです。パルチザンの方たちの犠牲も忘れてはなりませんね。

ヨットさん
どうも私「○○の◎◎」というのを見ると漫画「サーキットの狼」を思い出してしまいます。かくいう私、以前は「フィアットの猫」でしたが、愛車・フィアットが壊れ、嫁さんに国産車(日産マーチ)に買い替えられてからは「子猫のマーチ」となってしまいました(苦笑)。またイタリア車に乗りたいです。
Posted by GATTO at 2016年05月23日 23:38
パルチザンといえば、こんな話を本で読んだことがあります。

連合軍と合流したかったイタリア人パルチザンがイギリス軍らしき集団と出会い「イングリッシュ?」とたずねました。
ところが答は「ノー」でした。(ということはドイツ軍?自分はもうお終いだ)と思ったものの、答には続きがありました。
「イングリッシュ?そんな最低の奴らと一緒にするなよ。俺たちは最高のスコティッシュだぜ」
どうも、直接の戦闘相手であるナチス
・ドイツよりも国内の敵の方が更に憎かったようです(汗)。
Posted by GATTO at 2016年05月24日 00:34
昭和期のプロ野球で敵のチームの助っ人に
「ヤンキー・ゴー・ホーム」
て野次ったら
「バカ野郎!俺は南部の人間だ!(オクラホマのスタンカ《南海》かテキサスのブルーム《近鉄》辺りやろね)」
て怒鳴り返されたのと同じ伝やね。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2016年05月24日 01:54
藤原さん

とてもよい詩ですね。
Posted by シモン at 2016年05月24日 04:47
FYIさん

お久しぶりです。
テルマエロマエの方が塩野作品より読みやすいですね。
Posted by シモン at 2016年05月24日 04:48
まろんさん


お久しぶりです。
アテネ行かれたことがあるんですか、羨ましいです。
Posted by シモン at 2016年05月24日 04:49
無名Xさん

北イタリア方面の戦場に米軍の日系人部隊が投入されたのは、枢軸国同士で戦わせようという意図があったと思われます。
Posted by シモン at 2016年05月24日 04:50
ヨットさん

「マルタの鷹」確かに、少々名前負けしているかもしれません。多分ハンフリーボガード主演の映画の方がヒットしたので、その方が有名かも。
Posted by シモン at 2016年05月24日 04:51
GATTOさん

パルチザンというと、小学生の時「パルチザンチーズ」と間違えていたことを思い出しました。

フィアットもラテン車の名に恥じない故障率だそうですね。
Posted by シモン at 2016年05月24日 04:53
総帥さん

すると、メジャーリーグで「ヘイ、ジャップ」って野次られたら「俺は○日だ!」なんて言い返す選手が出てくるかも、ですね。
Posted by シモン at 2016年05月24日 04:55
ロード スッ スッ
おお いい朝だ 鼻も スッと通る。

総帥様、総帥様。
国産鰻、ゴーホーム!
と叫ぶと、
俺は天然だ!養殖と一緒にするな!
と言い返すような、国産天然鰻の蒲焼きまたは白焼きを、お待ちしております。
お待ちしております。
Posted by 藤原 at 2016年05月24日 05:54
宗匠

成る程。
「大鰻お願い」
と言われても私のはキングコブラだからスルーしても構わないって事ですね。フハハハハハwww
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2016年05月24日 06:05
真夏日となつた、甲府市内の朝。
けふの「とと姉ちゃん」ととは、就職し、職業夫人と、なる。

という、回でした。
サテ総帥さん。キングコングを飼っていたのですかナ。
Posted by 百足衆 at 2016年05月24日 08:02
私もパルチザンチーズだと思って居ました。チトー大統領がチーズを削って堪え忍んでいたと思って居ました。
Posted by デハ at 2016年05月24日 09:26
百足衆さん
総帥さんはキングコングではなく、キングギドラです。
Posted by 菅原 at 2016年05月24日 10:51
だらくそ!

キングギドラではなく、キング国産天然鰻だ!
Posted by 藤原 at 2016年05月24日 11:12
三本も無い‼
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2016年05月24日 12:08
総帥様、総帥様。
鰻は二本で大丈夫ですよ。私と家内の分だけでいいです。




お礼に、総帥様だけがご利用になれる特別な藤原詩を献呈致します。致します。
Posted by 藤原 at 2016年05月24日 12:27
バカ者!太くて長く頭がデカいのが一本だ!
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2016年05月24日 12:39
真夏日が続く、甲府市内の昼。

菅原さん、やはりキングコングで間違いなさそうですゾ。
Posted by 百足衆 at 2016年05月24日 12:50
老師

うん、上手いこと落としたね。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2016年05月24日 14:07
GATTO様、はじめまして。
一介の主婦ですが、正真正銘の女性(おばさん)ですので気兼ねなくお願い致します。

イタリアの歴史や文化にお詳しいのですね。
私は昔ミラノに旅行したことがありますが、南の方はまだありません。かなり気風も違っていることと思います。そんな情報も教えて頂けると嬉しいですね♪
Posted by FYI at 2016年05月24日 16:59
FYI 様、こんにちは。返コメありがとうございます。
実は、詳しいのはモーター・スポーツで、他のことはそれほどではありません。しかも、それさえも、今年はCSでしか中継が無くなってしまいましたので、かなり情けないことになっております(苦笑)。
私自身は、御茶ノ水博士似のおじさんです。これからよろしくお願いします。
Posted by GATTO at 2016年05月24日 18:12
GATTO様
一芸に秀でていることが、このブログの参加資格なのかな…と思うと、自分を見ると少し悲しくなります。
イタリアのモータースポーツ事情を拝読すると、やはりGATTO様が「プロフェッショナル」だなぁとよく分かりますよ。

総帥様やデハ様は歴史と歴史小説のプロ、HB様は車と海外のプロ、ヨット様はJ-POPのプロ、百足衆様は人生のプロ、ラー様はラーメンのプロ、藤原様は詩のプロ、菅原様はツッコミのプロ…と、お歴々が自分の世界をお持ちなのが、このブログの楽しみの一つです。
Posted by 無名X at 2016年05月24日 19:46
無名XさんとA2Zさんは、知性に裏付けられた客観的評論のプロ。
A・2001さんは、映像クリエイターのプロ、以下略 です。
Posted by シモン at 2016年05月24日 21:28
無名X様、こんばんは。

おほめいただきありがとうございます。ただ、モーター・スポーツと言いましても、私は自分で乗るのではなく、観るだけの1ファンに過ぎません。それも今は「過去の栄光」になろうとしています。
結婚してからは(47歳で初婚です)ほとんどサーキットには行っておりませんし、頼みのテレビも今年からはCSしか放送してくれなくなりました。これからどうしようかな、と考え中です(笑)。

たしかに、ここにコメントを書いている皆さん、すごい方ばかりですね。教養が半端じゃないです。
でも、無名Xさんも、きっと良いものをお持ちだと思います。大丈夫です。楽しくお話しましょう。
Posted by GATTO at 2016年05月24日 21:46
>GATTOさん

フィアットは”準スーパーカー”的な位置にいるような感じが、かえっておしゃれ感を出していた気がします。

>無名Xさん

5月は短期間ですが、INXSの「Need You Tonight
」が自分の中でリバイバルしていました。
Posted by ヨット at 2016年05月24日 22:43
おばんです。

歴史のプ〜ロォ〜?お言葉は嬉しいが、買いかぶりだなwww
ビートルズのデビュー当時のBBCライブってのが10年程前にCDで発売されてだな、各人自己紹介する分けだ。勿論イングリッシュでだ。

リンゴ「リンゴです。ドラムの担当です」
ジョージ「ジョージです。担当はギターです」
ポール「ベースのポールです」
ジョン「ジョンです。リーダーでギターもやってます。あっ馬鹿もやってるよ!」

てのが有ってだな、此に笑ったのだよ。男はこうでなきゃいかんな。レノンはボブ・ディランに匹敵するような詩人なんだよね。特にヨーコさえいなけりゃ最高のアーティストの一人な分けだが…

最近此に近い事で非常に不愉快な事が有ってだな、まあ出向から5年振りに帰って来て、分けが解らん分けだ。で、上司と反が合わんでね…青いと言うか、熱(苦し)いと言うか、大きなお世話と言うか…草食系の伴忠太みたいな(なんやねんソイツは?)人なんやワ。まあ向こうさんも理想あるやろう(私には無い‼私は仕事には夢も理想ももう無い。有るのは生活だけじゃ)が、まあ歳上の私を持て余してる風もアリアリなんだワ。で、色々気も使っとるんだろうが
「総帥さんは何が得意なんですか?」
私「はあ?」
上司「いや20年以上仕事やってりゃ、此だけは誰にも負けないて有るでしょ?」

私はこの手の質問には迂闊には答えない事にしとる。一番の理由は
「そんなに自信有ればこんな処でウロウロしとらんワ!」
で、迂闊に言っても世の中には上には上が居るから
「コイツはこんなものか」
とかと思われるのも嫌だし、も一つ言うとそんな事は変に自慢するもんでもないとも思うんでね。ま、こういう処が自己PRみたいなのが下手だと言われる所以でも有りましょうがネ。だいたいそういうのは端が(上司が)見て適所で使ってくれりゃ良いんですよ。この台詞は自己啓発本とかの受け売りやろネ。やだねぇ…

バカは良いゾ。何時だったか私と無名XさんでまろんちゃんとFYIさんと
「お好み焼き行くべぇ」
てネタやった時に、シモンさんが
「はぁ、オカザえもんとデートですか?」
と、やってまろんちゃんが怒り出した事が在ったではないか?ブログとか付き合いなんかこういうバカの積み重ねに“趣”が有ると思うんだがね?今の上司はそういうバカが出来ない。ホンマにやったらホンマにバカだと思いよる。で、私は間口は広いが奥は浅いゾ。本格的にはバカとグチのプロだな。

Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2016年05月25日 01:55
無名Xさん

百足衆さんは、ドラマレビューのプロですね。
Posted by 菅原 at 2016年05月25日 04:16
菅原君
この、だらくそ!だらくそ!ぱげ!ぱげ!かわずやまの、アイドルストーカー犯人!

殿は、総帥様と決まっている!それをぶち壊すな!
一番槍は、百足衆様だ!それも鉄則だ!
社会の秩序を、守りましょう!守りましょう!
Posted by 藤原 at 2016年05月25日 04:50
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック