2017年02月08日

田舎小僧

天明年間まで活躍した江戸時代の窃盗犯です。

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江戸時代の窃盗犯は、鼠小僧次郎吉(注:今年の大河ドラマの主人公は次郎法師)をはじめ、「xx小僧」という名称で呼ばれることが多々あります。
小僧とは、元々は年少の僧侶のことを指す呼称ですが、次第に侮蔑の意味を帯びて、憎むべき窃盗犯の事を「小憎」と呼ばずに「小僧」と呼ぶようになったのだそうです。

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「田舎小僧」は、天明4-5年にかけて、主として大名屋敷を中心に荒らしまわった窃盗犯です。
田舎帝王さんが三河の方であるのと異なり、田舎小僧は本名を新助といい、武州足立郡新井戸村、即ち埼玉の農家出身で、15歳の時に江戸の神田明神下に奉公に出ています。

27歳の時に、年季明けで下谷(=現在の台東区)の別の家に奉公に出ていた時に、3両2朱をくすねて逐電。これが、新助の窃盗デビューとなります。
この時は村人につかまり、寺社奉行に引き渡されて入牢・入墨の上、親元へと帰されています。当時の刑法も、「更生できる人間は更生してやり直させる」というポリシーに基づいていたからでしょう。

しかし新助は生まれながらの窃盗犯でした。その性分は更生されることなく、再び江戸に舞い戻り、泥棒家業に邁進します。
新助は、武家屋敷・寺院・町家などを標的に、24ヵ所・27回の盗みを繰り返します。

鼠小僧もそうですが、何故田舎小僧は武家屋敷を中心に狙ったのでしょうか。その理由は、
・警戒が厳重な商家と違い、武家屋敷は金の警備が手薄だった
・窃盗に遭っても、体面で被害届を出さなかった
という理由で、入るのは難しいものの、一旦侵入してしまえば後は楽な大名屋敷をお得意さんにしていたそうです。

天明5年8月16日、現在の大手町付近にあった一橋邸に侵入しようとして、夜回りの中間に捕らえられ、町奉行に引き渡されます。2ヵ月後、市中引き回しの上、小塚原で処刑されました(獄門)。
江戸時代、10両盗めば死罪というのが判例の常識でした。田舎小僧は(少なく見積もっても)40両は盗んでいたので、楽々クリアしていたのです。

田舎小僧の同時代の窃盗犯に、「稲葉小僧」という別の窃盗犯がいました。呼び名がそれぞれ「田舎」「稲葉」と似ていた為、後年の書籍には田舎小僧を稲葉小僧と混同し、稲葉小僧の窃盗犯罪まで田舎小僧に押し付けられているケースが多々あるそうです。山本周五郎の「栄花物語」に至っては、両人を同一人物と断じていたりします。

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田舎小僧の出身地である埼玉や群馬付近は江戸時代、国が入り組んでおり、どこかで犯罪を犯してもすぐに管轄外の他所の土地に逃げ込むことができました。そのため、「国定忠治」のような多くの博徒や窃盗犯を生み出す土壌となっていたようです。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 05:00| 東京 ☀| Comment(35) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
拝領屋敷は城と同じで、侵入者を許せば武辺不覚悟の汚名を着せられる割には経費削減で警備の手は手薄だったとか

天明年間の一橋家の当主と言えば、陰謀家で名高い一橋治済

剣客商売では、時折騒ぎを起こすお殿様として登場しますね
Posted by 田舎帝王 at 2017年02月08日 06:49
山本周五郎は別人を同一人物にする傾向ありますね。
「癇癪24万石」では、(主人公・松江藩主京極忠高)では、佐々木高綱と佐々木氏信(京極氏の祖)、本多忠勝とその息子の忠朝を同一人物にしてしまっていて、なんと忠勝が大阪の陣で討ち死にです。
Posted by デハ at 2017年02月08日 06:58
フム、今日は一番知性派、二番頑固、三番変態の打順ですなwww

〉田舎小僧の出身地である埼玉や群馬付近は江戸時代、国が入り組んでおり、どこかで犯罪を犯してもすぐに管轄外の他所の土地に逃げ込むことができました。

此処ね、今でも警察行政の“隙間”みたいになっとんのよね。浅田次郎のエッセイで東京のアル郵便局を指して3つか4つの警察管轄の入り汲んでる処があって
「金を奪ってその場を逃げ切れば自転車?若しくは原付なら尚良し、一台有れば悠々と管轄を3つ4つ跨いで逃げれる(その自転車も盗難車なら完璧)地区が在る…」
が在るそうな。まあコレは縄張りを跨がれると、追い掛けれないので、向こうに行かれると手を出せないので、連絡をする…その分時間稼ぎになってしまうって事なんやね。尤も初期始動の事で完全犯罪達成…迄は知らんが。

まあ、アメリカも州を跨いだ犯罪者追及の為にFBIが出来たものの、警察物映画に州警察とFBIやFBIとインターポールの対立物て多いからね。
此を
「お役所仕事や!」
と非難する者も居るが、お役所がお役所仕事しないと国は滅びますからね。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月08日 07:13
おはようございます。

では、4番は猫でございますwww

ずばり私の育った地方の方ですな。武州北足立郡は、今の草加・川口あたりから、大宮あたりの一帯ですね(さいたま市は合併により南埼玉郡も含みます)。ちょいと親しみを感じちゃったりしてwww
Posted by GATTO at 2017年02月08日 07:53
快晴となつた、甲府市内の朝。
けふの「別嬪さん」別嬪(芳根演)の娘、さくらが、キアリスで働くこととなる。

という、回でした。
サテ田舎帝王さん。本日は、貴殿に向けた記事と見え、爺は一番槍を遠慮して、様子を見て居ました。
予想通り、一番槍獲得おめでとう。
爺も、そろそろ後進に道を譲らねば、なりません。
Posted by 百足衆 at 2017年02月08日 07:59
イヤイヤ他所では兎も角、此処ではまだ冷や水を浴びてもらいましょうwww頑固ジジイは頑固なママである事が大切なのであるんであります。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月08日 08:32
いなーっ カッ!カッ!
ベルクカッツェ。ガチャマン!

田舎帝王様、田舎帝王様、
一番槍。おめでとうございます。おめでとうございます。

武家屋敷は、泥棒に入りやすいのですね。
菅原君のような、だらくそだらくそぱげぱげかわずやまのチリ人元交際相手のような人が、「よおし俺も」などと勘違いしないように、あらかじめ言っておきますが、今は武家屋敷など、無いのです。無いのです。
なので、泥棒に入って儲けよう、などという考えは、捨てた方が、良いのです。良いのです。
お分かりかな?

ほげらっ ほげらっ。
Posted by 藤原 at 2017年02月08日 12:16
おんな城主直虎だったら、田舎小僧は打首にせず、敵の武家屋敷を探る忍者として重用した筈ね👨👩👦👦
Posted by おんな城主 at 2017年02月08日 12:28
旗本知行地や幕府天領、一万石規模の少領大名の支配領が点在していた関東八ヶ国の越境捜査の権限を有したのが、時代劇でお馴染みの関八州見廻りですね
かなり横柄な態度を取っていたために、かなり嫌われていたとか
Posted by 田舎帝王 at 2017年02月08日 12:39
>敵の武家屋敷を探る忍者として重用した筈ね👨👩👦👦
うんにゃあ、そのまま泥棒続けさせて、儲けだけピンハネしちゃうとかwww
Posted by GATTO at 2017年02月08日 13:35
「大泥棒、ゴキブリ婆ア参上!」なんて、格好いいじゃないですかwww
Posted by GATTO at 2017年02月08日 13:44
田舎帝王様

俺、幕末では江川太郎左衛門て好きなんよ。人柄も悪くはなさそうやしね。チョイとガッカリかなwww
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月08日 14:38
江川太郎左衛門はフツーの人なら韮山の反射炉なんだけど、パン屋さんは「パン祖」として崇めていて、たしか2月22日に初めて反射炉の余熱でパンを焼き、お台場の兵士の携行食としたとかで各地のパン屋で22日を特売日にしているみたいですね。

あと、武蔵・下総・上野・下野(現在の埼玉・群馬・栃木・茨城・千葉)の交点は、古河でした。
 教科書では「幕府と上杉に敗れた成氏は古河に逃れ、古河公方になった」と書いてありますが、それは嘘で、敗走して本拠地の上野に逃げた上杉を追撃して前進基地として古河に本拠地を置いた戦略的転進だったのです。公方の支持勢力は結城氏を筆頭に小山氏・宇都宮氏・佐竹氏・小田氏・梁田氏・千葉氏など、主に現在の栃木県・茨城県・千葉県にいた武将たちで、これが利根川・渡良瀬川を挟んで上野・武蔵に勢力を張る管領方と対峙していたわけです。そして空になった鎌倉を占領した手柄で幕府から今川姓を独占する許可をもらったのが駿河守護の今川でした。
 この時から今川了俊の子孫は関口に改姓したのです。築山殿の先祖です。
Posted by デハ at 2017年02月08日 19:58
総帥さんデハさん

私の父の実家に、江川太郎左衛門由来の掛け軸があるんですが、価値は果たして幾らぐらいなんでしょうね?
Posted by シモン at 2017年02月08日 20:27
骨董は解らんなwww江川太郎左衛門なんて
「知る人ゾ知る」
やからね。でもあんまり他人には見せん方がエエやろな。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月08日 22:19
総帥殿
江川太郎左衛門は一昔前までは知る人ぞ知る人物でしたが、最近になって名前が知られるようになった人物ですね

鎌倉、室町、江戸と韮山の地を領し、徳川綱吉の治世では代官の大半が罷免された中、代々代官職を世襲し続けてきた江川家は稀有な一族とも言えますね

ちなみに、徳川綱吉が著しく貶められているのは、幕政改革で幕府内の既得権益を潰された幕臣の恨みを買っての事ととも伝えられていますね

老師どの
老いて益々盛んなり
一番槍の功名を立ててください
Posted by 田舎帝王 at 2017年02月08日 22:42
深夜となつた、甲府市内の夜。
かような夜の四十万に、爺が投稿することは、稀である。

サテシモンさん。総帥さん。
掛け軸を、鑑定団に出すと。安河内が、安く買い叩く。
「これは、印刷ですね。」ならまだしも、
「これは、真筆ですが、筆に勢いがないでね。」
と、来られた日には、出品者として、何か落ち度があるのではないか。
と、思わされてしまう。それを、甲府市民分解会館でやられると、甲府市民の前で、公開処刑になってしまう。のです。

シモンさんの江川太郎左衛門は、偽者です。きっと、偽者です。根拠は、特に無いですが。
Posted by 百足衆 at 2017年02月08日 22:43
江川のタロサは司馬作品に地味にでるんですよね。ソレと漫画でみなもと太郎の「風雲児たち」かな?(アレの幕末編は緒方洪庵と村田蔵六と諭吉とこの江川のタロサだけで、充分笑える)。あの人の施策が大体幕末〜明治初期の国防策の叩き台になるんですよね。
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月08日 23:24
老師

田舎帝王様の仰せの通りです。此処は議題に関して、礼を失せぬ程度にぶつかり合える「仲良し倶楽部」…と私は解釈している。約一名除いてね(よく職場は「仲良しクラブ」じゃない!と熱く…じゃない、暑苦しく強弁するヤツ居るやろ?まあ、給料の為やからオッパイ…じゃない、概ね正しいと思うが別に無理にケンカする必要も無いし、出来たら嫌いなヤツとは居たくないし、況してや金も絡んで無い処なら嫌なヤツとはますます話なんざしたくない)。
憎まれっ子世に憚る。老師もそんな遠慮していては立派な“クソジジイ”になれませんゾ!
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月08日 23:39
百足衆さん

総帥さん、微妙に百足衆さんの文体を真似ていますゾ。
Posted by シモン at 2017年02月09日 04:24
寒風に逆らい、起きた甲府市内の夜明け前。
サテ田舎帝王さん。エールをありがとう。これからも、先陣争いの佳きライバルとして、矛を交わしましょう。
サテ総帥さん。糞爺は、言い過ぎですゾ。(苦笑。)なれどその心意気や佳し、としよう。貴殿も先陣を窺う、一人でしたナ。

皆さん、お待ちかねの、「別嬪さん」解説は、8時頃にお伝えします。
Posted by 百足衆 at 2017年02月09日 05:15
バカにはしてません。ジジイになるなら“クソジジイ”です。海音寺潮五郎の随筆でこういうのがありました。本来は物分かりが良いと言うか、緩い人だったそうです。でも敗戦で皆が自信を喪失しおどおどした感じになったのを見て

「年寄には柔軟な発想や体力は無いが?今まで積み上げてきた経験が有る。それらへの自信が有る。それらを無下にして何が若い者に対抗でき、助けになる?止めた!物分かりの良い年寄りの風は止めた!此れから俺は頑固ジジイ、クソジジイになる!」(意訳)

と決意したそうです。海音寺潮五郎、今東光、阿川弘之、遠藤周作、池波正太郎、司馬遼太郎等々偏屈ジジイのエッセイの方が面白いの多い(狐狸庵先生てかなり気難しいし、司馬遼太郎てよく読めば解るが、アレかなり凄まじい毒舌やぞ。日本最高クラスの知性に古典的な大阪のオッサンの感性を併せ持っている)のは不思議だが事実だ。三國志演義読んでも蜀の黄忠とか呉の張昭の偏屈さは面白いワ。

ジジイ、ババアで偏屈なのはまだ笑える部分在る。若いのに性格悪いのは、どうしようもないね…
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月09日 06:13
シモン様
羨ましいです
Posted by デハ at 2017年02月09日 07:07
雪となつた、甲府市内の朝。
けふの「別嬪さん」別嬪((芳根演)の店でアルバイトしているさくらは、ある提案をするのだが、却下される。

という、回でした。
サテ総帥さん。そうか、そう云う意味ならば、分かりました。佳い佳い。心を鬼にして、糞爺に、なりましょうかナ。
Posted by 百足衆 at 2017年02月09日 08:03
ほほほほほほほ⛩

おんな城主、絶好調!🌅
Posted by おんな城主 at 2017年02月09日 11:31
おんーっ なっ ナッ
ナットキングコール。スターダスト!

おんな城主様、おんな城主様、
絶好調、おめでとうございます。
絶交調、おめでとうございます。

是非、河豚を送って下さい。
国産の虎河豚で、お願いいたします。
今日は何の日、河豚の日です。

ふぐらっ ふぐらっ。
Posted by 藤原 at 2017年02月09日 12:23
藤原さん

てっきり、肉の日だから飛騨牛送れと来るかと予想していました。
Posted by 菅原 at 2017年02月09日 18:28
〉小僧とは、元々は年少の僧侶のことを指す呼称ですが…

此を読んで、早朝のカキコ読み直して思い出した。

その小僧が修行して成長して“坊主”になる分けだ。で、あの仏経典てのは学術書で、政治学、哲学のみならず医学、建築学等有りとあらゆる学問が修められてる分けだ。
直木賞作家で天台宗権大僧正の今東光さんによると
「それらを極めた者だけが“坊主”になれたんだよ。考えてみな?彼等の力(学識、技術等)が必要とされたら官位が無くても殿上に上がれたんだぜ?だから本来は“坊主”ってのは尊敬語だったんだよ。」

との事。で、ドロボーを“小僧”なんて呼んだのは、その時代(お題は江戸期だが呼ばれ始めたのは何時頃からだろう?)仏教の堕落が目に付いたんやろね。

処で、同じ意味の言葉の一つに“法師”てのが有る。カナダの荒法師ジン・キニスキーやF1の荒法師ナイジェル・マンセルは解るが、 次郎法師は何なんだろう?人を楽しませる事はツクツク法師以下だし、男か女かさえ解らんなんざ情報的にも寸足らずで一寸法師以下なんだが…
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月09日 18:48
ひだーっ ぎゅっ ぎゅっ
牛丼の なか卯!

菅原君、この、だらくそ!だらくそ!ぱげ!ぱげ!かわずやまの、埼玉トラック信号無視ドライバー!

私は、物乞いでは、ない!
肉が欲しければ、肉屋に、行く!
「ごちそうさん」の杏と同じだ!私は、飢えているのではない!食のクオリティを求めているだけだ!

ですので、おんな城主様、フグを贈ってください。
ほげらっ ほげらっ。
Posted by 藤原 at 2017年02月09日 18:50
百足の旦那!
一番槍とやらにこだわりすぎじゃん!
Posted by ファンタジスタ・サブロー at 2017年02月09日 18:56
宗匠

いやあゴキに集るとは凄い根性だなwww
なあ?猫どんwww
Posted by 愛國赤旗党総帥 at 2017年02月09日 19:48
藤原さん、

フグ肉とゴキブリの肉は、峻別されることを切にお勧めいたします。
Posted by 菅原 at 2017年02月09日 20:06
藤原さん
同族として恥ずかしい。汚染されたフグを食べて死ぬつもりですか。
祖・大職冠鎌足公が泣いています
Posted by デハ at 2017年02月09日 22:57
いや、私は藤原さんは素晴らしいと思います!

私に限らず、他の人にはまずできないことですが、それをやってのけるのが藤原さんというお方です。正気でありながら、狂った相手をも驚かせる、藤原さんは天災・・・いや、天才なのです‼
Posted by GATTO at 2017年02月09日 23:24
・・・でも、食中毒だけは気をつけてくださいね。
Posted by GATTO at 2017年02月09日 23:28
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