2017年04月08日

花譜

1694年に貝原益軒が著した、季節の花の栽培に関する書籍です。

kafu.jpg

四月は桜や木蓮に代表される、花の開花の季節です。
江戸時代の植生は、多くの輸入植物がもたらされた今日とは風景が異なっていたはずです。
今日ご紹介する「花譜」は、300年前にどのような花が植えられ、栽培されていたかを示す重要な文献です。

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著者の貝原益軒は、「養生訓」で知られる本草学者であり儒学者です。
本草学者、即ち植物学者としての本領は、路傍の雑草、虫や小川の魚まで詳細に観察し、その様子を「大和本草」「菜譜」、そして今回の「花譜」といった書物に書残したことにあります。

花譜は、正月から12月までの歳時記形式で、月ごとに咲く花と栽培方法、肥料の与え方などを記しています。

上巻:
正月:梅、山茶花(ツバキ)、福寿草(フクジュソウ)、金盞花(キンセンカ)の4種。
二月:杏、辛夷(コブシ)、桜(ヤマサクラ)、垂糸桜(イトザクラ)、李(スモモ)など11種。
三月:桃、木瓜、梨、牡丹、薔薇(ショウビ)など38種。
四月:菖蒲花(ショウブ)、石竹(セキチク)、芍薬(シャクヤク)、美人草(ヒナゲシ)など16種。
五月:橘、紫陽花(アジサイ)、梔子(クチナシ)、石榴(ザクロ)など15種。
六月:蓮、紫微花(ヒャクジツコウ)、百合、朝顔など17種。

下巻:
七月:蘭、桔梗、槿(ムクゲ)、睡蓮など12種。
八月:萩、芙蓉、女郎花(オミナエシ)、附子(トリカブト)など6種。
九月:菊、秋牡丹(タウギク)、鬱金(ウコン)、通和(ツワ)の4種。
十月:寒菊、枇杷、茶梅花(サザンカ)、海紅花(クレナイノサザンカ)の4種。
十一月:水仙、千日紅、三波丁子(サンハチョウジ)の3種。
十二月:蝋梅(カラムメ)、迎春花(オウバイ)の2種。

となっています。
旧暦の月なので、現代の太陽暦の季節感と微妙に(約1ヶ月ほど)ずれています。
さらに、漢字の花の名前の読み方も当時と現代では違いがあります。「薔薇」は「ショウビ」の名で、既に益軒の活躍していた頃の日本の地に咲いていたんですね。

apr226.jpg

江戸時代の植物は、後に宮崎安貞によって「農業全書」(1697年)の全11巻に集大成されました。
大河ドラマの背景に咲いている花が、本当にこの時代に存在したかどうかをこれらの文献を片手にチェックしてみるのも面白いかもしれません。

(本文と写真は関係ありません)
posted by シモン at 05:00| 東京 ☁| Comment(18) | TrackBack(0) | 古典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
江戸時代や戦国なのにシャジクソウ(クローバー)やセイヨウタンポポが咲いているパターンですね
Posted by 田舎帝王 at 2017年04月08日 07:46
夏にひまわりが咲いている戦国時代の尾張の国、というのを見たことがあります。
Posted by ラー at 2017年04月08日 08:06
驟雨となつた、甲府市内。
けふの「日和っ子」日和っ子(有村演)は、稲刈りに勤しむ。

という、回でした。
サテ田舎帝王さん。時代劇で、四つ葉のクローバーを探すような話は、時代考証的には失格というわけですナ。

日和っ子が、昭和時代に携帯電話で電話するようなものである。
Posted by 百足衆 at 2017年04月08日 10:49
ほほほほ〜

「花燃ゆ」も、松陰の妹なんかを無理矢理主人公にせず、花を研究する貝原益軒の話でも良かったんじゃないかしらないかしら🏯
Posted by おんな城主 at 2017年04月08日 11:06
日本で「花」と言えば、ほぼ自動的に「桜」を指しますね。

今日は生憎の雨模様で、満開の桜の花見に行けないのが残念です。
Posted by 無名X at 2017年04月08日 13:06
うほっ

花見じゃ、花見じゃ、
お花見じゃ!

ほっ

花見じゃ、花見じゃ、
お花見じゃ!

ほっ。
Posted by 藤原 at 2017年04月08日 14:47
明日は目黒川で花見
Posted by デハ at 2017年04月08日 23:59
目黒の秋刀魚ならぬ、目黒の花見ですな
Posted by 燈台森 at 2017年04月09日 02:39
雨となつた、甲府市内。
けふの「5分でわかる日和っ子」日和っ子(有村演)の父は、東京で部長を勤めていたが、茨城に帰省し、一緒に農作業に励む。

という、一週間でした。
サテデハサン。目黒川の桜並木、中目黒で降りて、爺も見ましたゾ。かれこれ10年以上前です。近くにラーメン次郎もある。食べ過ぎに、ご用心。
Posted by 百足衆 at 2017年04月09日 06:35
大崎で降ります
Posted by デハ at 2017年04月09日 07:45
デハ様、
百足衆様の意図を汲んで、大崎ではなく、中目黒で降りてあげては、如何でしょうか?
Posted by ラー at 2017年04月09日 08:56
おぉーん さきっ さきっ
さきくとばかりうとうなり。蛍光!

ラー様、ラー様、
デハ様のお考えに、

干渉しては、なりません。
干渉しては、いけません。

大崎は、「桜が大輪の花を崎かす」
という願いが、込められております。込らめれて、いるのです。

同じ、藤原氏の末裔なので、わかります。
この世をば、望月が欠けていないのです。

もちらっ もちらっ。
Posted by 藤原 at 2017年04月09日 12:07
今日の風林火山

赤部下野守の首級を手土産に養父が仕える牧野家への仕官を望む勘助だが、赤部下野守の首級を養父大林貞次に奪われ、義弟の手柄にされる。

赤部下野守の首級を手切れの手形に実家のある駿河国に戻り、兄・山本貞久の推挙で今川家に仕官の路を求める勘助であったが、兄が与力する今川家の重臣福島越前守の武田方への内通を疑う。

内通の疑いを持つ勘助に追手を差し向ける貞久。

義父と実兄に裏切られ、傷心の勘助はみつの待つ甲斐国へ向かう
Posted by 田舎帝王 at 2017年04月09日 17:47
こんばんは。

今、上総一ノ宮のとんかつ屋さんにおります。とんかつとトンテキをいただきましたが、すごく美味しかったです!雨の週末で、桜の花もいまいちでしたが、気分はすっかり良くなりました。ごちそうさまでした‼
Posted by GATTO at 2017年04月09日 18:39
夜の帳の降りた、甲府市内。
けふの「女城主直虎」今川家が徳政令を出すと云うので喜ぶ山本学を、井伊家に従わせる為直虎(柴咲演)は、一計を案じる。

という、回でした。
サテ田舎帝王さん。風林火山の報告、有難う。爺はうっかり喉自慢を見てしまい、アット思ったのも後の祭りでした。みつは直虎にも出ていました。直親の未亡人の役です。直親は先々週死んでいるのに、未亡人は剃髪していなかった。

サテGATTOさん。トンカツにトンテキ。ご馳走でしたナ。爺の頃は専ら鯨テキでした。筋があって固かったが、美味しかった。
Posted by 百足衆 at 2017年04月09日 18:53
今夜の女城主

徳政令をめぐり、井伊家と今川家 井伊家家中、井伊家と領民との間に対立が激化する

逃散した祝田の領民を説得して事態の収拾を図る直虎に今川家より駿府への召喚命令が下る

領民を説得して支持を得た直虎を見守る但馬守の目が悪落ちする以前の目になっていましたね

Posted by 田舎帝王 at 2017年04月09日 22:00
田舎帝王さん

解説お見事です♪
Posted by ラー at 2017年04月09日 22:29
ラーさん

物事をまとめてわかりやすく解説するのが得意です
Posted by 田舎帝王 at 2017年04月09日 23:49
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