2018年08月05日

網戸

建物の窓に設置されるメッシュ状の虫除けの窓です。

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言うまでも無く、夏は病害虫の季節です。
窓から明かりを求めて室外からやってくる蚊の羽音に悩まされる季節、窓を閉め切ってエアコンをかけて寝るのも一つの手段ですが、電気代を浮かすためには窓を開放しつつ虫がやってこないような算段をしたい。
そんな要望に応えて作られたものが、網戸です。

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網戸は、日本ではアルミサッシの窓が定着した1970年代以降に普及した窓用アタッチメントです。
それまでは日本の家屋は木枠の障子や引き戸で開口部が作られていたため、基本的にこの部分で虫の侵入を防ぐという発想は無く、蚊帳を吊って室内で虫の接近を防いでいました。
しかし蚊帳を吊るのはなかなか骨の折れる仕事で、かつこれを以てしても完全に病害虫の侵入を防ぐことが難しかったのです。

日本の住宅建築が西洋風の壁構造を取り入れ、窓がアルミサッシで作られることが定着した70年代、網戸はアルミサッシの窓とセットで取り付けられました。
網戸の枠構造は、軽量堅牢なアルミ枠ですが、網構造そのものは「耐候性ポリプロピレン」というプラスチック素材が用いられています。

枠部分はともかく、この網構造が、経年変化で劣化し、また外部からの衝撃などで剥がれたりすることが頻繁に起きるので、その都度障子紙よろしく張替えをする必要が生じます。
この張替え作業は、ホームセンターなどで代行してくれることもありますが、多くのホームセンターは網戸の張替えのような労のみ多くして益が少ない網戸の張替え作業を喜んで引き受ける筈も無く、「(素人でも出来る)網戸張替えキット」を販売していることが多いです。

網戸の張替えは、器用不器用に関わらず、障子紙同様素人でも(一応)出来ます。しかしそのためには、下記に示す「張替えキット」を購入する必要があります。

(1) 網 :当然、必要です。
(2) 網戸用ゴム (網戸を枠に定着させるゴムです):この太さがばらつきがあるので、間違った太さのゴムを購入すると定着できません。
(3) クリップ :網を張り替えるための固定金具です。洗濯ばさみで代用・・・できるかどうかはわかりません。
(4) ローラー :網戸用ゴムを、アルミ枠に抑え込むためのローラーです。傷だらけのローラー(西城秀樹)。
(5) 網戸専用カッター :余った網を切り取るカッターです。普通のカッターナイフよりは使い易いかもしれません。

これらを購入して、初めて網戸が張替え可能となります(自己責任で)。

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私の知り合いの家では、どの窓も規格製のアルミ窓なので、網戸が劣化した場合は網の張替えなどせずに網戸ごと買い換えているそうです。
しかし、規格外の窓をもった住宅にお住まいの人や、DIYを趣味にする人は、網戸張替えキットを購入して張り替えたほうが良さそうです。

(本文と写真は関係ありません) 
posted by シモン at 05:00| 東京 ☀| Comment(40) | 道具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
網戸を打ち破ったり
Posted by 田舎帝王 at 2018年08月05日 05:02
おはようございます。それでは、昨日予告しましたように、今日から「海底の舞踏会」を引き継ぐ形で、私のオリジナル・ストーリー、"U.W.D." が始まります。昨日も書きましたように、主な登場人物等は以下の通りです。

[主な登場人物・施設]
佐倉マリ:本作の主人公。中学3年生。見習い魔女?元作の「黒井ミサ」に相当。
大網司:バレエ講師。元作の「谷中」に相当。
黒猫学園:海辺にあるバレエ・スクール。元作の「白鳥学園」に相当。

以下は、元作に登場しなかった、または、元作で名前がなかった、本作の登場人物です。
佐倉忠男:マリの父親。
佐倉和歌子:マリの母親。魔女。
成田洋子:マリの親友。
大網信雄:大網の弟。洋子の婚約者。

それでは、引き続き"U.W.D." をお楽しみください。






「君はもう数秒で息が続かない。その後で、水着を脱がすのだよ。うっふふふ・・・さあ、君の美しい裸身を、早く私に見せておくれ」
「いやーっ!」

「いやあ・・・た、たすけてえ・・・・だ、誰か・・・・・く、苦しい」

マリは、最後の手段、魔術の呪文を唱えた。
「◯、◯◇◯◇△X◼・・・▽、◯◇・・・・◯◇・・・・・X・・・・・・⚫・・・・・・・・」
(↑ 魔術の呪文です)

ガクッ、マリの首が傾いた。自分の意思による動きもすべて止まった。顔には、苦悶と悲しみの表情を浮かべたまま、結局、目も閉じられたままだった。
しかし、マリが、「生」から「死」へと移り変わるわずかな時間に、彼女の顔にもう一つの表情が加わった。「安堵」であった。自分が死ぬことで、愛する大網を殺めずに済んだ。そして、やっと「魔女」という運命から解放されたのだ。彼女の実態は、「魔女」よりも、はるかに「天使」に近いものだった。

呪文は最後まで唱えることができなかった。唱えるだけの空気は、もう彼女の肺の中に残っていなかったのだ。魔術を使って何をしようとしていたのか、彼女が死んだ今となっては、知るすべもない。
ただ、見習い魔女ではあったが、彼女は、自分を救い、大網を倒すだけの魔術を持っていた。持っていたが、使えなかった。捕われの身になってから、溺死するまで、約2分間あったが、使うことができなかった。大網を愛していたので、彼を殺すことができなかったのだ。他の誰か、特に愛する男を殺してまで、自分が救かりたいとも思わなかった。魔女としての義務や掟を思い出し、魔術を使おうと考えた時には、もう手遅れだった。優しい、あまりにも優しい、優しすぎる見習い魔女の最期であった。


こうして彼女の冒険が終わった。


大網が磔の手を離すと、十字架から下ろされたように、マリの死体はズルズルと降りてきた。形の上では、解放され、自由を取り戻したのだが、力を失くした両腕は、ダラリと前に下がった。だんだん前のめりになりながら、フラフラと3〜4歩あるいたのは、死体の中にも、まだ「帰りたい」という意思が残っていたのかもしれない。しかし、その体勢はすぐに崩れ、小さな子どもが転ぶように、海底に真っ直ぐうつ伏せに倒れ込んだ。力を失い、一度は下がった両腕だが、体が倒れる時の水流で、まるで手をついて身を守ろうとするかのように、最後にもう一度だけ上がり、最終的に海底についた時、体と両腕は「Y」の字の形になっていた。
「うっふふふふ・・・・」
マリの死体を、上から覗みこむ大網。あとは、水着を脱がして、裸にするだけだ・・・・

すぐに裸にするのかと思われたが、そうではなかった。大網は、しばらくマリの死体を眺め続けていたが、まずは彼女を起き上がらせ、次に強く抱きしめた。そして愛撫し始めた。それは、水着を脱がすのを惜しんでいるのか、またはそのための儀式のようだった。
まずは、抱きしめたまま、髪から背中、そして尻までのラインを撫ぜた。次に、左手で死体の首のあたりを支えながら、正面に向き合い、右手で髪を撫ぜた。次に、両手で頬を挟み、愛おしそうに互いの顔を近づけ、死んでなお可愛らしい彼女の顔を眺めた。そして、死体の両肩に手を掛けたので、ここで水着を脱がす様子だったのだが、まだ彼女の顔を眺めていた。再度、固く抱きしめ、髪から背中、尻にかけての美しい曲線を撫ぜた。
マリの顔も、最初のうち生前最後の表情ーーー主に苦悶の表情ーーーを浮かべたまま、固く、冷たく、こわばっていたが、自分の死を受け入れたのか、それとも大網の愛撫に満足したのか、次第にやわらかく、安らかなものに変わり、この頃には、快適なベッドの上で、気持ち良く眠っているーーー本来、その時間、そうしていたはずなのだがーーーような顔にしか見えなかった。
ここで、大網は、マリの死体を反転させると、両手で胸を揉んだ。次に、左手はそのまま胸を押さえていたが、右手は、背中でもそうしていたように、右胸から両太腿までを撫ぜ回した。更に、彼女と自分の体の間に右手をしのび込ませると、もう一度尻の右側と太腿を撫ぜ、彼女が水着姿のまま一緒に踊り始めた。それは、彼女が生前最後に踊っていたものであり、記念すべき、生まれかわり最初の踊りとして再開したのだった。
踊り終わると、三度めの抱擁と愛撫をした後、もう一度両手で肩をつかみ、また彼女の顔ーーー生前にも増して幸せそうで、可愛らしいものに変わっていたーーーを眺め直した。そして、今度こそストラップを外して、水着を脱がした。そして、
「生まれかわりおめでとう。これは私からのお祝いだよ。欲しかったよね?もっと早くあげられなくて、悪かったけど」
と、言いながら、口からレギュレーターを外し、マリの唇にキスをした。キスをしただけでなく、まるで人口呼吸でもするように、彼女の肺に空気を送り込んだ。しかし、世間一般で言う、蘇生させて、彼女を救けようなんてつもりは更々なかった。
そうしなければ、肺の空気を出し尽くし、大量の水を飲んだばかりの彼女の死体は重過ぎて、水中でも倒れたままであり、一人で踊ることはなかっただろう。ここでは、腐敗もほとんど進行しないので、当然腐敗ガスも発生せず、死体の浮力が足りないことになる。死体が単独で踊っている状態が大網にとっての「生き返った」「生まれ変わった」ということなので、これはこれで、蘇生のための人口呼吸だったのかも知れないが・・・
大網は見ていなかったが、この時、マリの死顔はうれしそうに微笑んでいた。

マリの裸身は、もちろん美しかったが、彼女には、今脱がしたばかりの白い水着があまりに似合い過ぎ、また可憐なものだったので、大網は(水着姿のままでも良かったかな?)と、軽く後悔を覚えた。しかし、死体全体のことを考えると、やはり他と同じ全裸にした方がバランスが良い、そう思えたので、とりあえず、そのままでいくことにした。
彼は、自分の考えを相談するように、目の前で気持ち良さそうに眠る女の子の顔を見つめていたが、答えが返るわけもなく、苦笑いした。そして、彼女との踊りを再開するのだった。


天使のように可愛い魔女見習いの少女は、冒険の旅から還帰らなかった。亡骸すら帰らなかったが、彼女の魂は、やがて本物の天使となって、天国へと旅立った。



午前3時少し前、海底の洞窟でマリが死んだのとほぼ同時刻の千葉の佐倉家。両親の元にマリが帰って来た。もちろん幽霊である。二人が眠る寝室の中、彼らの二つのベッドの足元にずぶ濡れの水着姿のまま立っていた。セミロングの髪からはポタポタと水が滴り落ちていた。肌の色は蒼白で、生気を感じさせなかったが、それが白い水着とよく合っていて、生前とはまた違った美しさと可憐さを見せていた。彼女は両親を見つめているようにも見えたが、その目は閉ざされていた。泣いているような顔でもあったが、顔も濡れていたため、たとえ涙を流しているのを見てもわからなかっただろう。彼女は、身動き一つせず、両親に声をかけるのでもなかった。何もすることなく、白い水着姿の幽霊は立ち尽くしていた。

最初にマリの存在に気がついたのは、父親の忠男だった。
「マ、マリ!?お、おい」
後半は、隣で眠る母親の和歌子にかけた言葉だ。忠男は、魔術とは縁のない、普通の男でしかなかった。
「何よ、人が寝ているのに」
和歌子が、眠い目をこすりながら目覚めた。しかし、暗闇に立ち尽くす愛娘の姿を見ると、
「マリ?!マリちゃんなの?!どうしたの、そんな格好で?そんなところで、何をしているの?」
と、可愛い我が子、本当に可愛い、目の中に入れても痛くない可愛い娘に呼びかけた。
その声に、マリは、眠りから覚めるように、ゆっくりと目を開けた。そして、軽く微笑むと、バイバイと小さく右手を振った。最後に、その姿は次第に薄くなり、やがて見えなくなった。天国への旅の途中のマリの幽霊には、それだけの力しか残っていなかったのだろう。
「マリーっ!マリちゃーん!!」
和歌子は、狂ったように我が子の名を呼びながら、さっきまでマリの姿があった場所に駆け寄り、娘の体を抱きしめようとしたが、そこには猫の子一匹いなかった。今度は、母親が娘と同じ場所に立ち尽くした。
その場所は、冷たく濡れていた。和歌子は、その場所を更に自分の涙で濡らしたが、忠男は、妻を慰めるすべを知らず、彼女の背中を抑えるのがやっとだった。
それにしても、マリの身に何があったのだろう?買ったばかりの大好きな水着をつけ、体が濡れ、水が滴り落ちていたところを見ると、海で溺れて死んだのだろうか?しかし、こんな真夜中だ。暗い中、わざわざ海に泳ぎに行くものだろうか?(続く)




私のオリジナル・ストーリー、"U.W.D." 第1回はいかがだったでしょうか?
原作では、あと2ページあるのですが、主人公が黒魔術の呪文を唱えるだけでピンチを脱してしまう、という味気無さだったので、そこから始まる話を作ってみたくなりました。

まあ、昨日と今日のが書きたくて、他の日を書いているようなものですから(笑)。でも、明日からも一所懸命書きますから、そのままお楽しみくださいね。
Posted by GATTO at 2018年08月05日 05:04
空白む、甲府市内の夜明け前。

サテ田舎帝王さん。乾坤一擲、三河衆の一番槍、しかと見届けましたゾ。

サテGATTOさん。房州勢も、見事ですゾ。よく短時間に此処までの文字数を、打ち込めましたナ。文章の中身は、是より拝読いたします。
Posted by 百足衆 at 2018年08月05日 05:10
GATTO様

おはようございます。Under Water Drama、楽しみました。涼しくていいですね。

夏はスリルとサスペンスが最高です♪
Posted by ラー at 2018年08月05日 05:42
網戸が閉まっているのに入ってくる蚊やコバエに腹が立つ
Posted by デハ at 2018年08月05日 07:05
せっかちな人は網戸を無造作に閉めるので脱線したりします。
子供が「レールから外れる」という概念をおぼえるのは網戸からかもしれません。
Posted by ヨット at 2018年08月05日 07:27
網戸は劣化しやすいですね。

21世紀以降の建材は堅牢なアルミサッシと一体型の網戸が多いのですが、それ以前の網戸は網が壊れたりコーキングが緩んだりと壊れやすく、メンテしていないと空き巣に狙われるそうなので要注意です。
Posted by 無名X at 2018年08月05日 07:29
GATTO殿

新作、読みました。佳作ですな。前にもコメントした通り、おいらのミサ像とGATTO殿のミサ像には多少ギャップがあるけど、そこは脳内補完の許容範囲内で問題ないっす。
どうしても自分の職業柄、脳内無呼吸状態が続いたらどうなるか心配し過ぎてしまうのはご愛嬌です(あくまでも創作なのでそこはどうにかなる部分なんすよね)。
思いっきり抽象化しちゃうと、水面下の世界で繰り広げられる猟奇的犯人と美少女ヒロインの戦い、という話の中では、良く考えられたストーリーかな。
Posted by 燈台森 at 2018年08月05日 08:25
百足衆先生、ラーさん、ご声援ありがとうございます。今朝は、自治会の公園清掃で汗びっしょりになっております。こんな時に、水についての話はいいですよね。また、書き進めたいと考えております。

燈台森さん、ご声援ありがとうございます。一応、意識がなくなってから(「溺死」とか「死体」とは書きましたが)4分弱後、黒魔術による蘇生を考えております。
ヒロインは、これから結構常識外れな考え方もしますが、溺死による脳の損傷を言い訳にしますか(笑)。
それから、本来の黒井ミサ的なストーリーも、当然頭の中にありますが、"U.W.D." が終わってからの楽しみにしたいと考えております。
Posted by GATTO at 2018年08月05日 09:06
燈台森さん、

>おいらのミサ像とGATTO殿のミサ像には多少ギャップがあるけど、

いえ、いえ、必ずしも私のミサ像ではないんです。話の作りやすさを優先した結果です。
Posted by GATTO at 2018年08月05日 12:54
酷暑となつた、甲府市内の午後。
けふは、郷土研究会の集まりが有った為、恒例の昼食予報は、割愛させて頂きました。

サテGATTOさん。今気づいたのですが、登場人物の名前、と云う」か姓が、千葉県に由来するものが多いですナ。これは偶然でしょうか、其れとも意図的にこう命名されたのでしょうか。

けふの「セゴどん」NHKの予告編。「恋の予感。」なんだ、其れは。ギャフン。
Posted by 百足衆 at 2018年08月05日 13:33
百足衆先生、
苗字は、犯人の大網姓以外は、特に意味はなく、千葉県の地名をつけただけです。
ただ、名前の方は、個人的な事情ですが、結構意味があったりします。
Posted by GATTO at 2018年08月05日 14:19
深夜となつた、甲府市内の深夜。
けふの「セゴどん」セゴ(鈴木演)は、あいかなの事はなかった事にして、糸(黒木演)と結婚する。

という、回でした。
サテGATTOさん。明日も楽しみにしてますゾ。出来れば、明日はウルトラ警備隊の菱形アンヌ隊員を、登場させていただきたいですナ。
爺の、最後のお願いです。
Posted by 百足衆 at 2018年08月05日 22:22
百足衆先生、それは無理というものです。完全オリジナル・ストーリーですから。とはいえ、そのうち、ウルトラセブン関係もやってみたいですね。
Posted by GATTO at 2018年08月06日 00:00
"U.W.D." 第2回です。

「◯◇◯◇△X◼▽、◯◇◯◇X●◼▽」
(↑ 魔術の呪文です)

和歌子は、マリが巻き込まれた事件を水晶球で見た。海底洞窟の中で踊る、死体たち。それを覗き見るマリの姿。彼女を捕らえたウエット・スーツ姿の男。我が子の変わり果てた姿。そして、可愛い娘の死体から、水着を脱がし、裸にした憎むべき男の顔を。


「チェッ」
同じ頃、大網は舌打ちしていた。アクアラングの空気の残量が少なくなっているのに気がついたのだ。特別可愛い女の子をせっかく手に入れたのに、捕らえてからは5分、殺してからは3分と一緒にいられなかった。水着を脱がしてからとなると1分にも満たない。
しかし、一方では安堵もしていた。この子は、かなり息が長く続くようだ。来るのがもう5分遅かったら、こんなに簡単に殺すことができただろうか?まして、自分が帰った後に来ていたら、それこそ自分は破滅することになっただろう、死刑は免れない、と。
そう思うと、笑いを禁じ得なかった。今度来る時は、予備のタンクを持って来よう、彼は名残り惜しげだった。


「遅い!早く出てよ!!」
と言っても、トイレの話ではない。千葉の自宅にいる和歌子の心境だ。
マリが海底の洞窟で意識を失って3分が経過した。早く蘇生しなければ救からない。しかし、同じ洞窟の中には、まだ大網がいる。何もすることができない。強引にやっても、マリの死体を洞窟内に戻されるだけだ。
頼む、早く出て行ってくれ!


一方、大網も焦っていた。エアの残量はほとんど無い。早く洞窟を出なければ、今度は自分が溺死して、洞窟の中で踊らなければならない。彼は、後も見ずに、洞窟を出た。


「◯◇◯◇△X◼▽、◯◇◯◇X●◼▽」
和歌子は、大網が洞窟を去るのを確認すると、呪文を唱え始めた。マリが意識を失ってまだ4分弱。ギリギリではあるが、助かる可能性もある。

マリの死体(?)は、水流に乗って、洞窟の外に出た。そして、素っ裸の娘は、めでたく海面で蘇生したのだった。
もしかすると、マリが救かったのは、溺死直後に大網から空気を吹き込まれたことも大きかったと思われる。肺に空気があったことで、蘇生もしやすかった。また、浮力が生じたことで、水流に乗り、洞窟外に出、浮上しやすかったと思われる。


こうして、天国へと旅立った天使は、その旅を途中でやめた。やがて天使のように可愛い女の子に戻って、冒険を再開したのだった。


和歌子は、水晶球で娘の生還を確認すると、決心した。我が子は救った。次は、あの大悪党に、正義の鉄鎚を下してやるのだ、と。

和歌子は、とりあえず安堵した。更に、水晶球に映る、我が子のよく発育した体と、その健康美におどろき、喜んだ。マリを襲った男は憎かったが、その映像に見る娘の水着姿と裸身はあまりに美しかった。また、悶える姿は刺激的・官能的だった。彼女は、フムフムと見始めた。特に、苦悶の表情を浮かべる顔や、裸の胸、尻や股間を見る時は、キャアキャアと声をあげながら、ズームアップさえしていた。マリの体が水流で大股開きになろうものなら、「をををっ!」と歓声をあげるほどだった。前後の映像や別アングルも含め、その場面を58回もリピートし、テレビのバラエティ番組でも見るようにお茶とお煎餅で楽しんでいた。最後には、お茶のおかわりまでして、夫の忠男を呆れさせるのだった。
そして、彼女は心ゆくまで娘が悶える姿と裸を鑑賞し、満足すると、夫の運転する車に乗り、黒猫学園に向かった。その車中、つい先ほどまでの怒りと正義感はどこにやら、できることなら、大網とはお友だちになって、マリの体について一緒に語り合いたいと思う、すっかり水中造形家・大網の大ファンーーーそれも、おそらくファン第一号ーーーになってしまった和歌子であった。


マリが意識を回復したのは、その更に後で、もう、すっかり明るくなっていた。彼女は、あたりを見回した。小さな島の岸に流れ着いていた。そこは、大網がカヌーを乗り上げた場所だったが、そこには、彼の姿はなかった。彼女は気がつくと、
「ふー、これが『水難の相』だったのね」
と一言呟いた。
まだ少し咽せていたが、それを除けば、ぐっすりよく眠ったような爽快感があった。咽せもやがて治まった。意識が戻るまで、楽しい幸福な夢を見ていたようだったが、内容はすぐに忘れてしまい、その時点で全然覚えていない。とはいえ、気分が良かったことだけは確かだ。それにしても、何だろう、体に残るこの気持ち良さは?髪、頬、唇、首、肩、胸、尻、そして太腿・・・特に、唇の気持ち良さといったら、これまで経験のないものだった。一方、下腹部周辺に違和感や不快感は一切なかった。どうやら、性的ないたずらはされていないようだった。
「大網先生、紳士だわ」
殺されても、裸にされても、まったく懲りもせず、ますます彼のことが好きになった、おバカなマリだった。

さて、安全を確認すると、彼女は再度海底の洞窟に戻った。脱がされた水着がまだ残っているかもしれない。裸のままでは、どこにも出られないし、あの水着は本当に大好きだ。

さて、彼女の新しい冒険だが、
「まず、先生にこんなバカなことを止めさせないと。それから、今も洞窟の中で踊っている子たちを、家に帰してあげたい」
それなら、警察に通報すれば簡単だが・・・?
「最後に、この恋を叶えたいわ」
本当に、これでいいの?
とはいえ、冒険の再開だ!
それいけ、マリ!!


なお、マリは、この時に、「自分は死んだ」という印象を強く持つようになった。物心ついてから、溺れて意識を失った時までの自分は、その時死んでいて、自分の死体は今も海底の洞窟の中で踊っているように思えてならない。自分がどこでいても、そこで何をしていてもだ。様々な時に、自分の水死体が目に浮かぶ。しかし、それでいて、不幸な気持ちになることもない。水中で踊る自分の死体もなかなか気持ち良さそうにしているからだ。
代わりに、今、ここにいる自分は、島の海岸で、いきなり15歳の女の子の姿で生まれてきた、全くの別人に思える。
その後、同じ洞窟には何度か入ったが、当然自分の死体は見つからない。また、そこは自分の死体が目に浮かばない唯一の場所だった。その代わり、自分が死体に戻った気がする。しかし、ここほど自分の居場所として自然に感じられる、安らかな気持ちになれる場所は他になかった。そう母親の胎内にいるような感覚で、マリはここにいることが大好きになった。
そして、これ以降「殺されそうになった」や「死にかけた」ではなく、「殺された」「死んだ」、その時の自分のことは「死体」、その事件以前のことは「生前」という表現を使うようになった。実際に死んだ場合を仮定する場合は、「本当に死んでいたら」という言葉を使い、区別している。それでも、自分を殺した大網のことは全然恨んでいなかった。
地の文でも、彼女の心情に合わせており、例えば、まだ「意識不明」の段階でも「死体」と記述している。(続く)




"U.W.D." 第2回、いかがだったでしょうか?
原作とは、比べ物にならないくらい出来の悪い本作のヒロインです。もっとも、賢くて、強い、優秀な人であれば、わざわざピンチにはまることもありません。考えてみれば、「海底の舞踏会」のあっけないエンディングもわかる気がします。
そんなわけで、生まれたのが、本作のおバカなヒロインです。第1回は、いきなり死体と幽霊としての登場だったので、性格もわかりにくかったと思いますが、今回からは、おバカなヒロインの思考が見えてきたと思います。
今回から雰囲気も変わり、おどろかれたかも知れませんね。明日からはどうなるのかな?どうかお楽しみに。

それと・・・・・ついにヒロインがヌードになりましたぞーっ!!ばんざーい!!\(=^o^=)/バンザーイ!!!\(=^o^=)/ばんざーい!!!!!

一昨日、シモンさんが「原作越えてます」と書いてくださいましたが、一つだけ確実に越えていることが あります。↑ 、ヒロインのヌードです(笑)。
Posted by GATTO at 2018年08月06日 00:01
おはようございます!

GATTOさん、楽しく読みました。原作にもミサのヌードは出てきますね。化け物の顔付きですが♪

デハ様押しの、柏木由紀が「せごどん」に出てましたね!
鹿児島弁が上手でした♪
Posted by ラー at 2018年08月06日 06:13
ラーさん、ご声援ありがとうございます。
「エコエコアザラク」全体では、ミサはよく脱がされたり、自分から裸になったりしているのですが、「海底の舞踏会」の中では、裸にされていないのですね。そこから生まれたのが、今回の話だったのですが、やはりヒロインはミサのままにすべきでした。
Posted by GATTO at 2018年08月06日 08:47
ラーどん、ゆきどんなほんまん薩摩おごじょじゃち!
Posted by デハどん at 2018年08月06日 10:11
ラーどん、ゆきどんなほんまん薩摩おごじょじゃち!
Posted by デハどん at 2018年08月06日 10:14
じゃっとん、おなごんしな自分こつ『わたし』じゃなく『アテ』ちゆはず!
Posted by デハどん at 2018年08月06日 10:23
酷暑となつた、甲府市内の朝。
けふの高校野球。無念、山梨学院、12点を取りながら、高知商業に屈す。坂本龍馬、あな憎し。

サテGATTOさん。佳い小説ですナ。富島健夫の小説を彷彿とさせてくれました。ただ一点、菱形アンヌ隊員が登場しない事が、画竜点睛の思いです。

サテデハドンとやら。デハサンの成りすましは、管理人として、許し難し。デハサンは福島の隼人であって、薩摩芋ではありません。なので薩摩言葉は、云いません。
スグに偽物と、わかりますゾ。
Posted by 百足衆 at 2018年08月06日 10:35
柏木由紀の出自を知っている、デハどんは、デハさんと同一人物です!
他にそれを知っている人がいないからです!

はい!論破されました!
Posted by 通りすがりの軍事オタク at 2018年08月06日 11:04
命にかかわる酷暑となつた、甲府市内のお昼前。
けふの昼食が、発表された。
切干大根とひじきだ。ご飯も、つく。味噌汁は、つかない。

サテ論破君。君の論理には、矛盾が、有る。
柏木由紀の出自を知っているのは、デハサン一人ではなく、柏木由紀本人も、当然知っているはずである。
なので、論破君の論理は、破綻する。デハドンは、デハサンとい同一人物では無い、と結論できる。

サテ気を取り直して、昼食予報。
GATTOさんは中華弁当。
デハサン達はカツ重。
ラーサンはラーメン。
シモンさんは仕出し弁当。
田舎帝王さんは本格インドカレー。
燈台森さんは火星の妖精が運んだ芥子炒飯。
藤原さん達は鶏唐揚定食。

と、予想。
Posted by 百足衆 at 2018年08月06日 11:34
U.W.D = ウルトラウーマン・ディープ

かな。
Posted by 通りすがり at 2018年08月06日 11:59
今日は本日で閉店するラーメン屋でした。名残惜し
Posted by デハ at 2018年08月06日 12:22
百足衆先生、こんにちは。

今日は、ざるうどんでしたが、食べてみたくなったのは、燈台森さんに予想された料理です。

そんでもって、ロンパー君を論破するお姿格好いいです。
Posted by GATTO at 2018年08月06日 12:27
通りすがりさん、

U.W.D. は、Under Water Dancers の略ですよ。
Posted by GATTO at 2018年08月06日 12:32
サテGATTOさん。声援ありがとう。
デハドンがデハサンであったら、今日は丼物の筈だ。なのに、デハサンはラーメンと云っている。是だけでも、デハドンなる者が、我らがデハサンと別人だと、気づく。

「セゴどん」で、柏木某は、何の役をやっていたか、思い出せない。
NHKは最近、洗脳報道が酷い、夜9時のニュース番組の二人は、視聴者の水準より頭が悪そうなのに、独自のコメントを吐いて、さらに知能指数の低い視聴者を洗脳していて、許しがたい。
Posted by 百足衆 at 2018年08月06日 12:42
韓国人被爆者が、日米に賠償を求めるって。
そんなもん賠償しないから、バイバイ。

それをわざわざ報道する、反日NHK。バイバイ。
Posted by 中庸人 at 2018年08月06日 13:10
ラーメンもどんぶりに入っちょち!
Posted by デハどん at 2018年08月06日 13:29
由紀どんな吉次郎どんっ嫁じょ役じゃち。
Posted by デハどん at 2018年08月06日 13:52
夕方となつた、甲府市内のタベ。

サテデハサンの偽物、デハどんとやら。くどい。既に調べは、ついて居る。
本物のデハサンが、こんな時間に、投稿される筈もない。
第一薩摩弁でデハサンが投稿されることは、絶対あり得ない。ラーメンの丼を持って、大人しく、退散しなさい。
Posted by 百足衆 at 2018年08月06日 16:36
おいは本物ん薩摩隼人じゃらせん。じゃっどん薩摩おごじょはよかおごじょぞれ。
ゆきりんなかごんまん足軽ん末、ももクロん黄色は種子島、稲森いずみは伊集院の郷士ん娘、GATTOさんの好きな有村架純も川辺ん郷士ん末じゃ。薩摩おごじょはよかおごじょ。
Posted by デハどん at 2018年08月06日 19:06
百足衆様

遅くなりましたが今日は冷しラーメンでした。

デハどん様は、ひょっとしたら本物のデハ様かも?と思うようになって来ました。GATTO様が狸顔の有村架純を好きだと知っている人は、このブログに来る人でないと難しいかもです。
Posted by ラー at 2018年08月06日 19:16
こんばんは〜

百足衆先生、ラーさん、
「デハどん」さんのことですが、デハさんではないと思います。まあ、私の女性に好みまでご存知なところを見ると、これまで、このブログに書いていない人であっても、このブログが好きでご覧になっていた方ではないでしょうか。
人を傷つけるようなことは書いてらっしゃらないし、デハさんの偽物というよりも、一人の「デハどん」さんとしてお相手した方が良いかと思うのですが。
Posted by GATTO at 2018年08月06日 19:39
雷雨となつた、甲府市内の夜。
けふの「半分青い」は、広島原爆記念式典の為、お休みでした。

サテラーサン、油断はなりませんゾ。GATTOさんが狸好きだと云うことは、割りと周知の事です。
此処をたまたま目にした悪人が、其れを根拠にデハサンの成りすましをしている可能性が高い。本物のデハサンなら、アグネスラムが好きの筈ですが、言及がない。
デハサンなら、鉄道の話をする筈だが鹿児島本線についての言及がない。

以上が、爺が此は偽物のデハサンだと結論付ける証拠です。
Posted by 百足衆 at 2018年08月06日 19:43
老師
私が好きなのは、アグネスラムではありません。
陳美齢(アグネス・チャン)の方です。
20日で63歳になります。
「美しく年齢を重ねる」とはよく名付けたものだと思いますが、二人の姉が慶齢、愛齢らしく、どうやら宋三姉妹からそのままパクったのかもしれません。だとすると親御さんは熱狂的蒋介石支持者だった可能性があります。
ちなみに柏木由紀が好きなのは容姿がアグネスとよく似ているからです。たぶん渡辺プロの好むタイプなのかもしれません。
 私は秋元康にカモにされている自覚はありませんが、渡辺プロの良いお客さんです。
Posted by デハ at 2018年08月06日 20:13
深夜となつた、甲府市内の深夜。

サテ本物のデハサン。ご登場、ありがとう。違いも指摘して呉れたので、分かり易い。蓋し、本物はアグネスチャンを好むのに対し、偽物はアグネスラムを好む。という訳ですナ。

此れで疑問も氷解しました、安堵して眠りに就けます。
Posted by 百足衆 at 2018年08月06日 22:10
さて、今日のお昼はインスタントのフォーを食べました
しかし、あまり美味しいものではないですね
食べられる麺類がフォーかビーフンぐらいなので、仕方なく食べているって感じです
Posted by 田舎帝王 at 2018年08月06日 22:42
田舎帝王さん

蒟蒻麺では、ダメですか。
Posted by 蓮舫 at 2018年08月06日 23:16
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